『トヨタ生産方式』の記事一覧 : 143件

今から30年ほど前に、私はトヨタに入社したのだが、その時の工場での帽子は、比較的薄い生地に、短いツバがついていた。 工場での帽子の役割は、髪毛が機械に挟まれることの防止と頭を何かにぶつけた時のキズ防止(特に危険職場はヘル...

1.現状 あるプラスティックの特殊素材で製品を圧縮成形で作っているが、どうしてもバリが発生するので、ヤスリでバリとりをしていた。 この特殊素材は硬くて脆(もろ)いので、あまり強くこすると欠けてしまい、弱くこするとなかなか...

誰でも、もし「ムダだ」と思ったら、当然それを省くことに努力する。 問題は、「本当はムダであるのに、それをムダだと思わないこと」だ。 すなわち、「問題点はない」と思っていることこそが大問題なのだ。 ムダは現場の中に数多くあ...

数年間準備して、新型車が立ち上がる。 その新型車のモデル期間が5年あるとすると、その5年間の間、いろいろ部品の原価低減活動や品質向上活動が行なわれる。 多くの提案がいろいろな部署からあり、それらの提案が通ると設計変更され...

問題点を発見したら、その原因を徹底的に追究する。 そのために、なぜ?なぜ?……と5回以上繰り返して真因にたどり着く。 以上は、よく言われる言葉だ。 しかしこの言葉は、精神論に近いかもしれない。 頭の中で考える思考過程をよ...

「製造技術」とは「いかにして作るか?」ということだ。 たとえば、次のようなイメージだ。 深絞りの品物を作るのに、どんな材料を使うか? 型はどんな形状にして、どれ位の荷重をかけ、どれ位のスピードで圧下するか? 品物の硬度を...

トヨタ式問題解決の特徴は、「目標設定」にある。 目標設定は、「必要性」のみを考えて決める。 そして設定された目標を達成すれば、その「必要性」がすべて解消されるほど高い目標でなくてはならない。 それもイジイジせず、ズバッと...

このブログにも、「偉そうなことばかり言って、今のトヨタの状態はなんだ」というような吐き捨てるような意見が寄せられる。 豊田喜一郎氏と大野耐一氏とで完成された「トヨタ生産方式」自体に問題があったわけではない。 70年間それ...

監督者(係長・組長・班長)は、常に事実に基づいてものを考えたり、言ったりする態度が重要である。 そのためには、標準作業のやり方をチェックし、現場での実地指導がなされなければならない。 そこで監督者は、作業者が標準作業どお...

「標準作業を絶対守る」ということが、目標とする品質を満足し、しかも安価な製品を安全に生産することにつながる。 監督者(係長・組長・班長)は自分に責任を任された現場の工程を、最も良く知っている。 従って標準作業は技術員室の...

効率的な生産を遂行するためには、「物」と「機械」と「人」を最も有効に組み合わせる必要がある。 この組合せの過程を「作業の組合せ」という。 この組合せの集約された結果が「標準作業」である。 標準作業は標準作業票として工場の...

1.サイクルタイム(サイクルタイム=日当稼動時間÷日当り必要数) すべての部品がそのサイクルタイムで後工程に引かれていくため、日当り必要数さえ分かれば、それをいつ仕掛けなければならないかが、現場の誰にでも分かる(進行係が...