トヨタ工場では工場持ち回りで毎月1回、製造トップの副社長以下の役員・各工場の部次長が出席し、2つの課の現場改善事例発表会が開催される。 「ええーー、そんな頻度で?」と驚かれるかもしれない。しかしトヨタは巨大企業で「課」の...
トヨタは1984年、GMと合弁会社をアメリカ西海岸のカリフォルニアに設立した。アメリカ大陸への初めての工場進出だ。 その際にいろいろなトヨタ用語を英訳する必要に迫られた。しかしこれが大変な作業だった。 最も重要な用語であ...
室町時代には、人が集まる都市といえば、まだ城下町はなく門前町が中心だった。 門前町は寺社への参拝客が多く集まるから町として栄える。そこで力を持ったのが寺社だ。 この中世では、多くの権力者が自分の土地へ勝手に関所を設け、そ...
私は本社工場の日程課(生産管理室の旧名)の担当者時代、期末たな卸し改善に命をかけていた。 期末たな卸しは本決算と中間決算の年2回ある。 生産ラインの横には部品棚がびっしり配置されている。そして全ての部品の棚における位置が...
自動車のような耐久消費財は、現在はすでに販売していない車でも、お客様は大切に今も乗っていただいているものも多い。 そのようなお客様の車が故障した場合、自動車メーカーはどんなに古い車種でも補修用の部品を供給しなければならな...
トヨタの工場で改善を思いつけば、関係する人や部署へ直接説明に行く。 良質の提案ならすぐに説得でき、即実施となる。実施できた後に、創意工夫提案用紙を記入し上司(会社)に報告しておく。 上司は製造予算管理制度で毎月出される改...
北京にある、ある日系企業の工場を見せてもらった。そこの工場長は、次のような悩みを語っておられた。 「日本人なら1つ言えば全て理解してうまくやってくれる。例えば、『このボルト締めといて』と言えば、判断して必要なところを的確...
トヨタの進化を築城に例えると次のようになる。 豊田佐吉翁 地盤固め(人偏のついた自働化の着想と実現) 豊田喜一郎氏 石垣づくり(ジャスト・イン・タイムの着想) 大野耐一氏 天守閣建築(ジャスト・イン・タイム...
かんばんには部品納入サイクルが決めてある。 納入サイクル 1-4-3 その意味 1日にトヨタへ4便の納入があるとする。 かんばんが振り出された便から、3便後にそのかんばんと部品を納入する。 例えば、その日の1便でかんばん...
私が生産管理の仕事をしていたトヨタの機械加工工場は粗材の投入から加工完成まで、完全自動搬送ラインだった。 そこにはトヨタが培ってきたトヨタ生産方式の粋が結集されいた。 私は生産管理の専門知識をバックボーンにして技術的な部...
コンサルタントの仕事を始めたが、いろいろな会社を見学することができて非常に勉強になる。 その中で一番興味深いのは、トヨタ生産方式がまったく導入されていないどころか、機械加工工程でもロット生産をしているような工場を見た時だ...
トヨタの生産工程は全ての工程を1個づつ製品が流れる(ただしプレス、鍛造、鋳造などはロット生産。しかし究極の目標は1個生産)。 そこを流れる全ての部品が流れる間隔が同じである。たとえば極端な例だが、8時間で8個使用される部...