改めて言う IoTは課題解決のためのツールでしかない

改めて言う IoTは課題解決のためのツールでしかない

産業向けIoTが賑わっているが、買い手側、実際にIoTを導入して使う側は、IoTの導入は時代の流れと理解しつつも、何から始めればいいのか分からない、製品が多すぎて選べないなど、悩んでいるケースはいまだに多い。特にITに不慣れな中小企業にその傾向が多いようだ。

▼IoTは機器や現場の状態把握とその改善のきっかけになるヒントを与えてくれる。予知保全のような未来を予測するようなことも可能になる。この数年で一気にブレイクし、導入も広がったが、それ自体は突然変異で急に出現したものではない。データを取り、集め、分析し、改善するという一連のPDCAの流れは、製造業の現場ではずっと行われてきたもの。これまでは人の能力に頼っていたところを最新のITやデジタル技術を使うようになっただけ。業務でパソコンを使うのが当たり前になったように、製造現場でもコンピュータを使う時代になったという話であり、IoTを特別視して難しく考える必要はない。

▼IoTを導入する、自社で始めるための近道は「IoTを始めること」で考えないことだ。生産効率や在庫、販路開拓、労働力不足など、社内には解決しなければならない課題が数多く存在する。それらを一つずつ潰していく時の解決方法の選択肢にIoTツールを使うことを入れておく。こうすることで、課題解決を進めるにつれてIoTも社内に浸透していくというサイクルが出来上がる。IoTを特別視することなく、課題解決の有効なツールとして活用することが、IoT化を大きく前進させる。


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。2016年5月〜「ものづくりニュース by aperza」編集長兼任。 趣味は釣りとダーツ