[AGV市場予測]16年は100億超に拡大 ロボット技術で進化したAG...

[AGV市場予測]16年は100億超に拡大 ロボット技術で進化したAGVに注目

 産業車両協会によると、無人搬送車(AGV)は08年のリーマンショックで激減した後、09年から再び増加傾向に転換。特にここ2年は急激な増加を見せ、2014年の納入実績が416システム1411台だったのに対し、15年は606システム2063台となっている。

 矢野経済研究所の調べでも、15年のメーカー出荷金額ベースのAGV市場規模は94億2700万円で前年度比22・3%の増加。16年も引き続き拡大基調で、8・8%増の102億5700万円と予測している。19年度には112億円9000万円に拡大すると見込む。

 これまで主要なユーザーであったFA向け需要が徐々に伸び悩むなか、少子高齢化による人材不足や物流・倉庫や小売業界などAGVの使用経験がない業界での関心の高まりなどが重なり、新たな需要の開拓が進んでいる。

 またロボット技術の普及にともないAGVも進化し、新たなタイプのAGVも次々と市場に出始めている。現場の地図をもとに動き、障害物を検知して避けるものや、作業者や前方の台車の後を追って連なって走るカルガモのようなタイプ、人工知能を搭載し、動きながら地図を更新して自律的に動くものなどが登場している。

参考:産業車両協会、統計資料
参考:矢野経済研究所、AGV(無人搬送車)市場に関する調査を実施(2016年)


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。趣味は釣りとダーツ。