輸血パック標準バーコード「ISBT128」の標準化動向

輸血パック標準バーコード「ISBT128」の標準化動向

1998年7月から、従来のABC Codabarに代わって、ISBT128が新しい血液パックのラベルに採用された。

ISBT128とは

ISBT128は、Code128をベースにした規格で、Codabarのようなシンボルの連結機能を持っている。

そして、輸血提供者認識番号(ドナーID)、ABO/Rh血液グループ、製品説明、有効期限等を一定のルールでエンコードする。

ISBT128採用の流れ

The International Society of Blood Transfusion (ISBT) working Party on Automotion and Data Processing(WPADP)は、1980年代の初期にABC Codabarを採用し推進した。

その後、血液製品のバーコード化について真の国際的システムを構築する必要性から、ISBTは、1989年にISBT128規格を検討することになった。

1994年7月、WPADPは、ISBTアプリケーション規格のドキュメントを管理団体であるISBT委員会に提出した。

そして、新システムは承認され、1997年7月、血液製品にISBTラベルが貼られることになり、新システムがスタートした。

新システムの実施時期とABC CodabarからISBT128へ移行する期間については、規格を採用した国によって決定される。

2001年時点で、28ヶ国が採用している。

ISBT128の国際標準

ISBT128は、次の国際標準を提供している。

(1) 国際的なユニーク性を保証できるドナーIDの付番システム
(2) 国際的に承認されたテーブルを利用した輸送情報
(3) 国際的なデータべースとそのデータ構造
(4) 製品ラベルにより情報を伝達するバーコードシステム
(5) 製品ラベルの標準化
(6) 電子メッセージを利用するための標準化

▼ISBT128の例

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以下の4つの例を示している。

1. 輸血提供者認識番号(ドナーID)
2. ABO/Rh(D)血液グループ
3. 製品コード
4. 有効期限と時間

提供:アイニックス株式会社


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