コクネ製作様×テクノア IoTカイゼン日記 Vol.4 改善に向けた議...

コクネ製作様×テクノア IoTカイゼン日記 Vol.4 改善に向けた議論

こんにちは。テクノアの西村です。
テクノアとお客様のIoT導入体験記「コクネ製作様カイゼン日記」を全6回でお送りいたします。今回は、稼働率の改善に向けた議論についてご紹介します。
前回までの記事はこちらよりご覧ください。
Vol.1製造業向けIoTソリューション『A-Eyeカメラ』とは?
Vol.2『A-Eyeカメラ』を設置しよう
Vol.3目標とデータの比較

目次

1. 『A-Eyeカメラ(エーアイカメラ)』とは
2. 前回までの内容
3. 現場の状況を確認する
4. 改善できる工程の見つけ方と改善方法の検討

1. 『A-Eyeカメラ(エーアイカメラ)』とは

『A-Eyeカメラ』はテクノアが2020年3月に発売開始した中小製造業様向けのIoTソリューションです。
ネットワークカメラで撮影された画像を元にAI(人工知能)が生産設備の稼働状況を判断し、クラウドに情報を蓄積します。
蓄積された情報をリアルタイムに集計・分析し、全社員で稼働状況を共有することで「工場の見える化」を推進します。
2020年11月に一般社団法人クラウドサービス推進機構より、クラウドサービス認定と、一般社団法人 ASP・SaaS・AI・IoTクラウド産業協会主催の「第14回ASPIC IoT・AI・クラウドアワード2020」で「IoT部門 先進技術賞」を受賞しており、中小製造業様向けのIoTソリューションとして注目を集めています。

2. 前回までの内容

コクネ製作株式会社様(以下、コクネ製作様)が、テクノアのIoTソリューション『A-Eyeカメラ』を設置しました。『A-Eyeカメラ』から見えてきたデータは、設定した目標に対して、稼働率が低い時間帯や、目標達成ができた日、できなかった日等の差がありました。なぜそのような結果が出たのか『A-Eyeカメラ』を活用して議論します。

3. 現場の状況を確認する

現場の状況を確認する手段として『A-Eyeカメラ』には、機械の稼働状況を確認できる「あんどん機能」があります。工場レイアウトによっては、管理者が工場内を巡回して、機械の稼働状況を、確認する必要があります。
しかし「あんどん機能」を活用すれば機械の稼働状況をリアルタイムにモニター表示されるので、デスク上で稼働状況が把握できます。管理者の業務効率化に加え、モニターを通じ、稼働状況、稼働率を全員が共有できるため、目標達成に対する意識も高まることが期待されます。
このようにVol.3で紹介した『A-Eyeカメラ』の「稼働データの収集機能」と、「あんどん機能」を活用して、現場の状況が「見える化」できました。

4. 改善できる工程の見つけ方と改善方法の検討

機械の稼働状況が見えてきたので、次は稼働率目標の達成に向けて、時間を短縮できる工程を探します。
そのためには、まず、工程の棚卸を行います。1つの機械について、「標準作業組合せ票」を作成し、現在、各工程でどれほどの時間がかかっているのか把握します。
一覧や数値だけでなく、タイムチャートにすることで、視覚的にわかりやすく現状を把握することができます。 「標準作業組合せ票」に記載された、機械が稼働していない間に発生する内段取り作業に着目します。コクネ製作様で行っている作業の中では、ワークの脱着・芯出し・油付け・歪抜き・検査・バリ取り・洗浄・梱包などが工程改善検討対象です。
では前述のどの工程から改善着手すべきか?以下のポイントを意識しながら検討します。
① 手順変更が品質に影響を及ぼさないこと
② 手順変更が比較的行いやすいもの
③ 改善効果が高いもの
つまり…品質に影響を与える可能性が低く、改善できれば高い効果が期待できる工程にターゲットを絞るのが肝要です。

改善できる工程が決まったら、次は工程の改善方法を検討します。改善方法を検討するためには、まず現状の作業を明らかにする必要があります。作業実態を正確に見なければ、効果のある改善策は導けません。
実態の確認には、作業を客観視できる動画が望ましいです。撮影した動画をもとに、改善対象の工程やその改善方法について提案を出し合い、油付け作業を改善するという結論に辿り着けました。
データから得たヒントをもとに業務改善の方法を考えるのは「そこで働く人たち」です。データを見える化し活用することで、議論が活発になり社内の改善活動に対する士気も高まります。コクネ製作様でも、製造現場と生産管理部門の連携が強くなり機械稼働率の改善に繋がっています。

工程の改善について議論が進んだため、次回は『A-Eyeカメラ』の機能を活用した機械稼働率の改善をご紹介します。

本記事で紹介している『A-Eyeカメラ』は、IoT機器に関する専門知識がなくても、簡単に、早く導入いただける中小製造業様向けのIoTソリューションです。ご興味がありましたら、まずは以下より資料請求をお願いいたします。
→A-Eyeカメラの無料資料請求はこちら

<リンク>
AI画像認識を利用した工場の見える化システム『A-Eyeカメラ』
コクネ製作株式会社様
コクネ製作株式会社様工場見学LIVE(YouTube)


氏名:西村 恭範(ニシムラ ヤスノリ)
所属:(株)テクノア AI・IoT事業部 事業部長
スマート経営アドバイザー 
前職は製造業にて金型製造、設計開発に従事。テクノアでは生産管理ソフト『TECHSシリーズ』のシステムエンジニアを経て、開発マネージャー、東京本部長を歴任し、現職。生産管理システムの提案・導入支援、AI・IoTを活用した経営課題解決が得意分野です。


株式会社テクノアは、出荷本数4000社を超える国内トップシェアの中小企業向け生産管理システム『TECHSシリーズ』を開発・販売しているソフトウェア開発企業です。「外洋帆船経営」を標榜し、情報技術【IT文明】の進歩を先取して『人々がより人間らしい、ゆとりと生きがいがある生活』を実現するため、独創的なソフトウェアと付帯サービス【ソフト文化】の開発と提供を通じて社会貢献します。