キャディ、製造業AI調査を発表 4割が「自社データとの融合」を重視と回...

キャディ、製造業AI調査を発表 4割が「自社データとの融合」を重視と回答

この記事の内容をまとめると…

  • 製造業従事者の4割が自社のデータ・ノウハウとAIの融合を重視と回答
  • AI活用で価値を生む領域として「コスト最適化・業務効率化」が最多
  • AI拡大活用の課題は「人材・スキル不足」が最多、支援の必要性も浮上

製造業のデジタル変革に取り組むキャディ株式会社は、製造業従事者1,227名を対象に「製造業のAI活用の課題と展望」に関する調査を実施し、その結果を発表した。

「製造業のAI活用の課題と展望」に関する調査詳細

調査では、製造業が直面する最も重要な課題として「人材不足・技能継承問題」(46.9%)が最多となり、次いで「原材料・エネルギーコスト高騰」(28.2%)、「生産設備の老朽化・投資不足」(19.8%)が続いた。今後の成長に向けた有効な手段としては、「高付加価値/先端素材・製品開発」(14.1%)、「人材教育・社内リスキリング」(12.0%)が多く挙げられた。

AI活用によって最も価値を生む領域としては、「コスト最適化・業務効率化」(約3割)が最多で、「現場オペレーションの自動化・省人化」(26.6%)、「品質向上・不良削減」(23.0%)が続いた。また、自社の経験・ノウハウ・データとAIの組み合わせを重視する回答は4割に達し、AI活用の鍵が“社内資産の活用”にあることが示された。

一方、AIの活用状況については、「本番環境で活用中」が約1割にとどまり、「全く検討していない」(16.0%)、「検討中だが未定」(19.4%)を合わせると約4割となり、製造業におけるAI活用の進捗の遅れが明らかとなった。

導入済みのAI活用領域としては「データ統合・活用」が最多で、今後の活用予定領域としては「人材育成・技能継承」(23.4%)、「オペレーション効率化」(23.4%)、「品質・リスク管理」(22.8%)が上位となった。

AI活用拡大における課題については、「AI人材・スキル不足」が27.3%で最多となり、「AIに入れるためのデータ収集・整備不足」(13.9%)や「法規制・セキュリティ懸念」も挙げられた。これらの結果から、現場理解を伴うAI人材の育成や、データ整備などが重要であり、企業単独の取り組みだけでなく、国を挙げた支援の必要性も浮き彫りとなった。

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アペルザニュース編集部です。日本の製造業、ものづくり産業の活性化を目指し、日々がんばっています。