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[インタビュー]日本マイクロソフト菖蒲谷 業務執行役員 IoTデバイス本部長

IoTは早急に着手を~日本には活用できる風土が既にある

日本マイクロソフトはグローバルでの企業ミッション「地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする」、並びに「革新的で、安心でき、喜んで使っていただけるクラウドとデバイスを提供する」という日本の戦略方針に基づき、日々事業を進めている。中でも重点6業種の筆頭に製造業を掲げ、それぞれの分野に必要となる要件などに対応しながら、最適化したシナリオ、ソリューションをパートナー企業と連携して提供している。

今回、IoTデバイス本部菖蒲谷雄本部長にIoTの潮流やマイクロソフトの取り組みについて話を聞いた。

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――IoTの潮流についてどの様に見ていますか

日本でもIoTの関心が高まり、徐々に取り組みが始まってきていますが、広い意味で実践している企業は少ないと感じています。製造業においてクラウドやIoTの活用は、生産性効率の改善から顧客満足度の向上を含めたビジネスそのものの在り方に変革をもたらすと考えているので、「カイゼン」文化がある日本にはメリットを享受しやすい素地があると考えています。

様々なデバイスや、クラウドの活用、データ分析などを通じ、ビジネスプロセスの変革までつなげることが重要です。そのためには各分野に強みを持ったパートナー企業と力をあわせて、お客様にソリューションとして提供していく重要性が増してきています。

 

――具体的な事例があれば教えてください
スウェーデンの工具メーカーSANDVIK社では、機器からの予防検知アラートを通じ、機器遠隔監視及び顧客との状況共有を行い、迅速で適切な技術者の派遣につなげています。事前の問題把握ができることから万全な装備での訪問ができるため、効率もあがり顧客満足度の向上に貢献しています。

この事例では、データがCRMや顧客のタブレットなど全てが弊社のクラウドプラットフォームMicrosoft Azure上でつながっています。マイクロソフトは元来Windows等デバイスOSを提供してきた会社ですが、今や他社のOSも含め、お客様にとって最適なソリューションを提案しています。

デバイスOSをどうするかを考えてきた会社だからこそ、どの様に機器やデータをつなげるのが良いかといった提案に自信があります。SANDVIK社に対しては、データを取得するだけではなく、それを価値のあるデータとして活用し、実際にお客様の行動に結び付けている良い事例だと考えています。(参考 :https://aka.ms/sandvik_case)

 

――製造業における課題と解決策があれば教えてください

とにかくお客様には早く検討・着手してもらいたいです。IoTの導入に関してお客様ヒアリングした結果、IoTが本格的に稼働するまで2年から3年程かかってしまっているケースが多いことがわかりました。当社はこの中の導入にかかわるプロセスを大幅に短縮することができるクラウドサービス「Azure IoT Suite」を月々10万円から提供しています。1時間程度でスタートすることができる手軽さを持ちながら、本格的な導入にも対応できる拡張性を備えているのが特長です。

先ほども述べましたが日本には長年の「カイゼン」文化があり、皆で知恵を出してものを作り出す風土があります。また、IoT技術やデジタル変革についても、目的ではなく一つのツールとしてカイゼンを加速させられる大きな可能性を持っていると感じています。実際に生産現場・設備データを収集し、クラウドサービスを活用したビッグデータ解析と課題抽出を迅速に行うことで、カイゼン作業に取り掛かるまでの時間を短縮している国内製造業の事例もあります。実際にカイゼンを行うのは現場の人であり、有効なツールとして活用してもらいたいです。

機械ができる事は機械で行い、人間は付加価値を付ける作業に集中すべきだと考えています。「Azure IoT Suite」は他社OS含め様々なデバイスに対応し、どんなプラットフォームとも柔軟に連携できます。生産現場のデータ取得からクラウドの活用、その先のビジネス活用まで、個々の現場に合った提案をパートナー企業と共に支援し、日本の製造業のデジタルトランスフォーメーションと成長により一層貢献してきたいと考えています。

参考:日本マイクロソフト


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。2016年5月〜「ものづくりニュース by aperza」編集長兼任。 趣味は釣りとダーツ