製造現場のIoT、明らかになった意外な事実

製造現場のIoT、明らかになった意外な事実

先日、弊社主催のセミナー「製造現場へのIoT実践事例・成功事例発表会」で30分の講演を担当した。タイトルは「現場のIoTのリアルと成功事例30選」。セミナーの目玉がIoT事例であることから、取材したものや公にされているものから30社の事例を選んで紹介した。

セミナー参加者はメーカーの生産技術などIoTを導入する立場の人と、彼らに提案する人たち。つまりは現場のリアルな人々だ。

参加者100人からの評価は、5段階評価の3.9。悪くはないが、決して満足を提供できたとは言えない出来。次回はもっと頑張ろうと心に誓った。

 

▼彼らに自社のIoTの状況を聞いてみると、意外な事実が判明した。

経済産業省のものづくり白書では、データ活用に対する課題について人材不足や費用対効果が分からない、資金面の不足を挙げていたが、セミナー参加者では費用対効果と資金面を課題と考える人は2割程度。IoT化について、お金に関してはあまり問題になっていない。それが今回、判明した。

詳しい理由まで突っ込めなかったのが残念だが、想定外の結果として興味深かった。

 

▼邪推すると、製造業の経営陣や管理者層は、IoTの必要性を理解し、そこへの投資には寛容で、必要な予算は確保しているのかもしれない。費用対効果ばかりを考えず、まずはやってみろという姿勢でいる可能性も高い。

そうしたバックアップを受けて、導入する側の現場の担当者は、いま自社にピッタリ合う製品やサービス、人や企業を探し、選定している最中なのかもしれない。

もし本当にそうであったら、IoTサービス提供者にとってはまさにチャンス。この流れをうまくつかんでビジネスを拡大してほしい。


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。2016年5月〜「ものづくりニュース by aperza」編集長兼任。 趣味は釣りとダーツ