無責任なAIやロボットをうまく使う

無責任なAIやロボットをうまく使う

ロボットやAIの進化により、残る仕事・なくなる仕事という話をよく聞く。

すでにAIは処理能力だけで言えば人をしのぐ。ロボットも力や繰り返し精度など人より優れた部分がたくさんあり、あと数年もすれば、AIもロボットも人よりも良い動きや仕事をするようになるだろう。

そうなった時、存在しなくなる仕事や職業はたくさんあると思うが、では人がAIやロボットを主と仰ぎ、働かされる未来が来るのだろうか?

 

▼答えはノーだ。人にできてAIやロボットができないことがある。それは「責任を取ること」だ。ロボットは精度良く、スピーディーに、人手をしのぐほどの良い仕事をする。ミスも少なく、正確だ。

しかし時々、不具合やトラブルで不良を出すことがある。しかし「うまく動かなかった」というのは理由にならず、結局は人がフォローし、原因を突き止め、再発を防止する。

説明責任を果たし、損失分のカバーをするのも人だ。ロボットやAIは結果は出せても、それに対して責任を取ることができない。

人の力や頭脳を補うもの以上の存在になることができないのはそのためだ。

 

▼「責任」とは「①立場上、当然負わなければいけない任務や義務、②自分のしたことの結果について責めを負うこと、③法律上の不利益または制裁を負わされること」(引用:デジタル大辞泉)。

責任という概念自体、人間社会のルールやマナーであり、ロボットやAIにとっては範疇外。責任を取れないのは当たり前。しかし実はこの事実こそ大事であり、人はどうやってもロボットやAIを使う側なのだ。

これからは無責任なAIやロボットをうまく使って製品づくりやサービスを行っていく時代だ。人がいなければ成り立たない。デジタル時代は「人」の時代だ。


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。2016年5月〜「ものづくりニュース by aperza」編集長兼任。 趣味は釣りとダーツ