RFIDの原理

RFIDの原理

概要

RFIDは、無線または電磁誘導を使用してタグやカードにデータを書き込み、または、読み取る技術である。

RFタグは、アンテナ、符号機・複合機、メモリー、バッテリーで構成される。

バッテリーを持たない代表的なRFタグの読取動作は、次のような仕組みになっている。

 

1. RFタグが、リーダライタからの電波を受信する

2. 共振作用によりRFタグに起電力が発生する

3. 起電力によりICチップが起動し、ICチップの情報を符号化する

4. RFタグのアンテナから信号を送信する

5. リーダライタのアンテナが信号を受信する

6. リーダライタが信号を解読(複合化)し、外部にデータ転送する

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能動型と受動型

RFタグは、メモリー保持や送信のためのバッテリーを持つ能動型(Active)とバッテリーを持たない受動型(Passive)がある。

通信距離が大きいRFタグやメモリー容量が大きいRFタグは、バッテリーを持った能動型があるが、通常は、バッテリーを持たずにリーダライタからの磁界や電界のエネルギーを利用して応答する受動型が多い。

受動型は、バッテリーを持たないだけ小型化と低価格化ができる。

 

従来の能動型は、常に一定間隔で自分のIDを送信していたが、バッテリーの消耗が激しいことが問題であった。

そこで、常時送信せずに、リーダライタから電波を受けたときにのみ送信するような製品が開発された。

これは、セミアクティブ方式と呼ばれる。

質問式と放送式

RFIDは、リーダライタからRFタグに問い掛けることによりRFタグが返答する質問式と、RFタグが周期的に信号を送信し、それをリーダが検知する放送式がある。

質問式は、受動型と能動型があるが、放送式は電波を出し続けるために能動型でなければならない。

質問式で能動型のRFタグは、リーダライタからの問い掛けがない限り休止状態になるのでバッテリー寿命は5年から10年と長い。

 

しかし放送式は、常時動作しているのでバッテリーの寿命が最大の課題であり、数秒間隔の送信で1年程度が一般的である。

放送式は、主に人や物の所在管理に使用されるので、リーダライタは一般的に受信専用となっており、微弱電波であっても数十メートルの読み取りできるような高い受信感度を持っている。

提供:アイニックス株式会社


アペルザニュース編集部です。日本の製造業、ものづくり産業の活性化を目指し、日々がんばっています。