NTN、センサ内蔵軸受ユニット開発 温度監視で焼付き防止

NTN、センサ内蔵軸受ユニット開発 温度監視で焼付き防止

NTNは、軸受軌道面周辺のセンシングにより、工作機械主軸の高度な状態監視と、焼付きの未然防止を可能にする工作機械主軸用「センサ内蔵軸受ユニット」を開発した。

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▲工作機械主軸用「センサ内蔵軸受ユニット」

新開発の「センサ内蔵軸受ユニット」は、軸受に隣接する外輪間座に熱流センサを内蔵し、軸受軌道面の近くで軸受の温度、振動、熱流束を計測。主軸外径面での計測に比べ、軸受の状態を高感度に計測することができるほか、熱流束を計測することにより、温度や振動よりも軸受の状態変化を早く正確に読み取り、軸受が焼き付く前に異常を検知することが可能になる。

同社の評価試験では、焼付き発生までの熱流束の上昇率が主軸外径面の温度の上昇率に比べ、約40倍も高いことから、工作機械主軸の高度な状態監視が可能となり、軸受の焼付きによる損害を未然に防ぐことにつながる。

 

同社によると、熱流センサを内蔵した工作機械主軸用軸受ユニットは業界初。

一般的な主軸外径面での温度や振動の計測は、センサの取付けやすさにメリットがある半面、計測位置が軸受軌道面から離れているため、軸受の急激な温度上昇などの異常を早期に検知することが難しかった。

主軸の故障につながる軸受の焼付きを未然に防止することで、これまで工作機械の主軸が焼き付いた際に発生していた部品調達や主軸交換の工数および費用、工作機械の再稼働までの時間を削減し、生産性の向上やコストの低減に貢献する。

出典:NTN「工作機械主軸用『センサ内蔵軸受ユニット』を開発」


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。趣味は釣りとダーツ。