IMV、従来品の10分の1 低価格振動センサ、軸受など診断に最適

IMV、従来品の10分の1 低価格振動センサ、軸受など診断に最適

IMV(大阪市西淀川区)は、工場設備や発電所、動力源、回転機構などの機械振動、建物や乗り物、工場設備、地震など環境振動の検知に適した振動センサ「VP-8021A」を発表した。

従来の圧電を使ったメカニカルな振動センサの10分の1の価格を実現。2019年夏に評価サンプルの出荷、9月から量産を開始する。

新製品を紹介する小嶋代表取締役社長

新製品を紹介する小嶋代表取締役社長

 

IoTのセンシングで温度や湿度、電流や電圧、光や音はすでに汎用化しているが、振動センサについて圧電式は1個10万円程度と高額な上、精度良く正確な値を入手するには調整が必要とされ、普及がなかなか進んでいなかった。それに対し同社は、アナログ・デバイセズが開発した1軸加速度センサを採用し、同社の高周波振動計測技術と掛け合わせてMEMS式の振動センサを開発。これまでのMEMS素子の標準だった1000Hzを大きく上回る50G8000Hzまで計測を可能にした。

これにより従来の振動センサと同レベルの計測範囲をカバーし、軸受異常の領域もカバーできる。

販売は、当初はPLCなど制御機器メーカーと協力し、振動計測ソリューションを構成するセンサとしての販売を想定している。

小嶋淳平社長は「振動を作る・測るビジネスをし、振動発生器ではグローバルシェアナンバーワンだ。今回の振動計測器は、IoT時代の振動センサとしてビジネスの初期段階にある。これを礎として発展を期待している」としている。

参考:IMV


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。趣味は釣りとダーツ。