FAメーカー eラーニングサービス、今こそ技術の再学習を
多彩な講座 無料で学べる
新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け不要不急の外出の自粛が求められ、企業の活動量が落ちるなか、今やるべきことは感染が収まった後のスタートダッシュの準備。知識や知恵は財産であり、時間がある今だからこそFA技術を正しく学び直しておきたい。
そこで今回は、技術習得に役立つ、無料で受講できるFA機器メーカーのeラーニングを紹介する。
動画とテキストで分かりやすく
三菱電機のFAeラーニングは、同社のFAメンバーズに登録すると全コースが無料で受講できる。講座は、シーケンサやサーボ、CNCの「制御機器」、「FAセンサ」、ACサーボ、インバータの「駆動機器」、表示器の「GOT・SCADA」、「産業用ロボット」、「配電制御機器」の6分野があり、はじめてFA機器を学ぶ・触る人向けの入門コースにはじまり、基礎、応用、保守コースとレベルが上がっていく。
各コースの最後には総合テストがあり、一定点数以上だとPDFで電子修了証がもらえる。
三菱電機FA eラーニング
オムロンのFA機器eラーニングも同社のi-Webメンバーズに会員登録すると全コースを無料で受けられる。コースは、レベル別に入門コースと操作・設定編があり、入門編にはリレーやスイッチ、センサ、PLCなど各コンポーネンツを学ぶ「制御機器導入編」や「産業オープンネットワーク導入編」「セーフティ導入編」「省エネ入門編」「Sysmacオートメーションプラットフォーム導入編」などがある。
2019年は①「一般リレー入門編」②「イチから学ぶ電気の基礎」③「制御機器導入編」④「プログラマブルコントローラ入門編」⑤「CJによるラダープログラミング基礎編」が人気だった。1講座は約1時間、修了テストに合格すると修了証がダウンロードできる。
安川電機はe-Mechatronics.comのなかで会員向けにeラーニングを提供している。サーボとコントローラ、インバータの3領域について、入門編で基礎知識学んだ後、操作や応用を学ぶことができる。日本語と英語、中国語の3カ国語で提供している。
パナソニックは「セルフラーニング」という形でPLC・プログラマブル表示器、画像処理機、タイマ・カウンタ等の基礎知識と具体的な使い方、プログラミングソフト等の操作方法を動画やPDFテキストで会員登録の後に受講できる。
外資系メーカーもeラーニングを展開している。英語のケースが多いが、動画とシンプルな言葉で紹介しており、英語が苦手な人でも理解しやすくなっている。
ロックウェルオートメーションは6月30日までeラーニングが無料で受講できる。PLCやモーションコントロール、EtherNet/IPなど産業ネットワークの構築などの講座を用意している。
シュナイダーエレクトリックは「オンライン改善事例セミナー」として、協力会社と協力して製造業の現場にありがちな課題とその改善方法を紹介。
フエニックス・コンタクトは、コネクタ、計測制御、マーキングとラベリングなど製品とソフトウエアプログラムの使い方を動画で紹介している。
ロボットメーカーも提供中
また各方面から注目が集まるロボットについても、ロボットメーカーがeラーニングでロボットの基礎から導入、操作方法、ロボットを取り扱う際の注意点などの講座を提供している。
ユニバーサルロボットのURアカデミーは、協働ロボットをイチから学べるオンライントレーニング。梱包されたロボットが手元に届いてから、設置してティーチングして動かすまでの一連の流れをオンラインで学べ、さらにパレタイジングやねじ締めなど具体的なアプリケーションのプログラム作成の体験もできる。
IDECファクトリーソリューションズが運営している「協働ロボット.com」では、協調安全ロボットシステムセミナーと題して、協働ロボットを扱う際の安全の考え方、リスクアセスメントを全7回のWEB講座で紹介している。