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NVIDIA、産業向けロボット開発を加速する安全AIプラットフォーム「Halos」を発表

この記事の内容をまとめると…

  • NVIDIAがロボティクス開発のためのフルスタック安全システム「Halos」をリリース
  • 欧州の主要ロボットメーカーがIsaac、Omniverse、Halosを活用しAI駆動型ロボットを開発
  • 複数の企業がNVIDIAのプラットフォームを用いたロボット導入事例を披露

同社は、ロボティクス分野における取り組みとして、安全でフィジカルAI駆動型のロボット開発を支援するフルスタックの安全システム「NVIDIA Halos」や、オープンなロボティクス基盤モデル「Isaac GR00T N1.5」などを発表した。欧州の主要ロボットメーカーがこれらのテクノロジを活用し、各種産業分野でのロボティクス開発を加速している。

ロボティクス詳細

NVIDIAは、ロボティクス分野に向けた複数の技術とプラットフォームを発表した。ヒューマノイドロボット向けの基盤モデル「Isaac GR00T N1.5」は、マテリアルハンドリングや製造タスクへの応用を想定し、適応性と指示への応答性能が向上している。また、シミュレーションおよび学習フレームワークである「Isaac Sim 5.0」と「Isaac Lab 2.2」が開発者向けに公開されている。

さらに、AIモデルやツールなどを統合したフルスタック安全プラットフォーム「NVIDIA Halos」は、ロボティクス開発全体での安全性確保を支援する。Halos Inspection Labは、自動車やロボティクスの機能安全を検査するラボであり、ANABの認定も取得済みである。

加えて、NVIDIA IGXプラットフォームとHoloscan Sensor Bridgeによる統合アーキテクチャや、外部視点で動作を監視する安全AI検査官なども提供されている。

どのように活用する?

欧州の複数のロボティクス企業が、NVIDIAの技術を用いてロボットの開発や運用を推進している。

Agile Robotsは、Isaac Labを用いてGR00T N1モデルを産業タスク向けに訓練し、Jetsonで稼働する双腕マニピュレータを展開。idealworksは、Omniverse Blueprintをヒューマノイドに応用し、VDA 5050フレームワークで各種作業を支援するガイダンスを構築している。

Neura RoboticsはGR00T-Mimicを用いてサービスロボットMiPA向けの訓練を実施し、Omniverse Blueprintで複雑なシナリオをシミュレーション。Vorwerkは、合成データパイプラインとIsaac Labを活用し、Jetsonモジュールへ展開している。

HumanoidはIsaac Simなどで開発期間を短縮し、DGX B200で視覚言語アクションモデルを訓練。Universal Robotsは、Isaacプラットフォームを用いてUR15にAIアクセラレーションを実装。WandelbotsはOmniverseに統合したOSで、バーチャルシミュレーションと物理ロボット展開の両立を図っている。

Extend Roboticsは、Isaac GR00Tプラットフォームにより外観検査や放射性物質対応のロボット制御を支援。SICKは、Isaac Simへのセンサーモデル統合で自律認識ソリューションを強化している。

Toyota Material Handling Europeは、SoftServeと協力してOmniverse上で自律移動ロボットのシミュレーションを行い、AIアルゴリズムの改良を進めている。

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