セレンス、組込み型SLMモデル「CaLLM™ Edge」を発表

セレンス、組込み型SLMモデル「CaLLM™ Edge」を発表

この記事の内容をまとめると…

  • セレンスは先進的な組込み型小規模言語モデル(SLM)である「CaLLM™ Edge」を発表
  • インテリジェントかつシームレスなユーザーエクスペリエンスを実現
  • ドライバーに生成AIベースのユーザーエクスペリエンスを提供しながらコスト管理可能

 セレンス(以下、同社)は、自動車業界向けに車載グレードの先進的な組込み型小規模言語モデル(SLM)である「CaLLM™ Edge」を発表した。

概要

 自動車業界向けにAI技術を提供する同社は、車載グレードの先進的な組込み型小規模言語モデル(SLM)である「CaLLM™ Edge」を発表した。
 同社の既存ソリューションのポートフォリオで利用できるこの新しいSLMは、同社の次世代AIアシスタントプラットフォームに搭載され、接続の有無にかかわらずインテリジェントかつシームレスなユーザーエクスペリエンスを実現する。

CaLLM™ Edge詳細

 同社の豊富な自動車データセットを利用してマイクロソフトのSLM であるPhi-3ファミリーをファインチューニング(機械学習上の微調整)したもので、自動車の多種多様なユースケースに対応できる専門性の高いAIを提供する。
 自動車のヘッドユニットに組込んだ際、快適にフィットし、また、温度、窓、ドア、座席位置などに関する暗示的/明示的な自動車制御コマンド、地図上の特定の場所(POI)の検索とナビゲーションや会話形式のインタラクションといった中核機能を搭載。

どのように活用する?

 主要な自動車プラットフォームとの互換性があるCaLLM Edgeは、組込み型専用(接続がなくても単独で機能)と、ハイブリッド型またはクラウド優先型(SLMがクエリへの回答方法の一つとなり、接続が切れた場合はバックアップとして機能)の両方で利用可能。

 そのため、クラウドに接続していない場合でもユーザーが生成AIによる主要機能や情報に常時アクセスできるとともに、データがクラウドに送信されずに車内にとどまるためデータのプライバシー保護が強化される。

 CaLLM Edgeによって、アシスタント機能の向上に加え、完全組込み型のSLMモデルを活用することでコスト効率も向上するため、自動車メーカーは、ドライバーに生成AIベースのユーザーエクスペリエンスを提供しながらコストを管理することが可能となる。

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