汎用旋盤ブレーキオイル交換(順調編)

汎用旋盤ブレーキオイル交換(順調編)

こんにちは。
 
思い切って、気になっていた汎用旋盤のブレーキオイルの交換をしました。うちにある三台の汎用旋盤全て交換しました。
予定外の失敗(?)をしてしまい、冷や汗物でした。以前ブレーキパッドの引きずりを修理した時、シリンダー内が腐食してました。(過去記事)
 
これはブレーキオイルが空気中の水分を吸収する為に起こるらしいので、ある程度の期間でブレーキオイルを交換したほうが良いようです。
 
まず、カバーを外します。
1カバーはずし
念のためVベルトに番号を書いておきました。
2カバー外し
リザーブタンクはここにあります。ブレーキを踏むところです。蓋を開けてブレーキオイルをゲージの下限あたりまで吸い取り、そのオイルはブリュードスクリューから空気が入らないように対策する時に使いました。
3リザーブタンク
ブレーキオイルを抜く準備です。ブレーキオイルが逆流しても、空気が入らないように、ホースにリザーブタンクから抜いたブレーキオイルを入れ、容器の底にも少量入れホースの先をブレーキオイルに浸けておきました。
4準備
ここで、ブリュードスクリューを少し緩めて、ブレーキピストンをストロークエンドまで押し戻して、パットとブレーキディスクの間に物をかましました。シリンダー内のブレーキオイルを出来るだけ排出するためです。
5パットかましもの
二つのピストンを引っ込めたら、準備完了です。リザーブタンクのオイルが下限線以下にならないように補給しながら、何回もブレーキを踏みます。ブリュードスクリューにつないだ透明のホースから、きれいなブレーキオイルが出てくれば終了です。もし空気が混入していれば一緒に出てくれます。最後の一回はブレーキを踏みながらブリュードスクリューを締めた方が無難だと思います。
 
無事二台が終わり、最後の一台で「予定外の失敗」をやってしまいました。パットがピストンにきちんとはまっていない状態でブレーキを踏んでしまい、ピストンの「へそ」を曲げてしまいました。
 
次回(失敗編)に続きを書きます。
 
~基本を大切にした技術伝承~汎用旋盤職人養成


1963年大阪生まれ。西尾鉄工所代表。旋盤師、伝統技術継承者◎祖父の代から80年続く大阪八尾市の町工場の三代目。「職人道」を極めた先代のもとで、13才から弟子入りし、昔ながらの職人技を叩き込まれ、家業を一人前にこなした。工業高校卒業後、中堅工作機械メーカーに就職。工作機械(機械部品を産み出す母なる機械。マザーマシンとも呼ばれる)の構造を隈なく学び、23才で独立。最先端コンピュータで制御された「NC旋盤」に対し、職人の「技」と「勘」が頼りの「汎用旋盤」(職人の手で動かす旋盤)をこよなく愛し、現在に至るまで、その加工にこだわり続けてきた。数少ない伝統技術継承者の一人。◎若い世代の人材不足、技術伝承に危機感を持ち、2016年「汎用旋盤職人養成講座」をスタート。教材用に独自開発した「汎用フライス盤」は、設計、加工、組立・調整をすべてひとりでやり遂げ、自身の総合技術力の賜物となった。最近、営業下手な職人の殻を破り、SNSを駆使して「基礎の手技」の重要性を次世代へと訴える。また、異業種の職人を対象に、「いぶし銀の会」を立ち上げ、オリジナル製品の企画、開発など「未来の職人像」を探っている。コンピューター依存が加速する製造業の未来を受け入れつつも、「機械の前に人間ありき」と、代々受け継がれてきた職人の技と精神性の伝承に力を注いでいる。◎2014年「八尾市ものづくり達人懸賞」受賞、2015年日刊工業新聞「マイスターに聞く」掲載、「なにわの名工」受賞◎西尾鉄工所ホームページhttps://nishio-tekkousho.jimdo.com/ 西尾鉄工所技術伝承 https://nishio-tekkousyo.jimdo.com/