チョコ停、稼働状況の把握で、生産性の向上とコスト削減が実現
金属部品メーカーT社様
年商300億円
背景
グローバル化に伴う価格競争の激化により、性能・品質の高さだけでは勝ち残ることが困難な状況。
日本では、カンバン方式など徹底的な効率化を追求してきた歴史があり、これ以上のコスト削減は限界だと思われている国内の製造現場。だが、今後は“世界”という舞台で競争する上で、生産性の向上に向けて更なる策が求められている。
課題・問題
金属部品の開発・販売を行うメーカーT社では、年々グローバルで厳しくなる価格競争に対し、大幅な生産コストの削減目標が経営陣から宣言されました。
生き残るうえでは避けて通れません。それは、5%以上という、とても高い目標でした。
これまで、部品などの素材や仕掛在庫、欠陥品、完成品などの在庫管理を徹底的に行い、1時間あたりの生産点数を高めてきました。こうして1個あたりの製造原価は下げられたものの、さらなる削減の余地は見えない状況でした。従業員一人ひとりの努力では、目標の達成は不可能だと考えたM氏は、取引業者に相談してみました。
行く手を阻む大きな壁。ムダの削減に大幅な投資では本末転倒!
すると、まだまだ改善ポイントが残されていることが分かりました。
普段、厳しく管理していなかったチョコ停ですが、それに伴う対応の時間や、ラインの次工程の設備が待機状態になってしまっています。設備ごとの稼働状況が明確に分かれば、停止時間や待機時間の長い機器や老朽化により生産性が落ちている設備が分かります。
これらに手を打つことができれば、目標達成も見えてくるのでは?」と強く感じたM氏ですが、大きな投資になってしまうようでは本末転倒です。また、大規模なシステム構築になってしまっては、結果が出るのは随分先の話になってしまいます。
課題解決のポイント
1.設備ごとの稼働状況が可視化できていない
2.生産効率改善の結果を出すために、長時間を掛けられない
解決策
相談した富士通マーケティング(FJM)の営業からは、安価に早く現状を可視化できる方法を教えてもらいました。
それによると、困難だと思われていた下記2点を実現することで、相当なムダの削減が可能になるだろうと、強く期待が持てました。
チョコ停の発生頻度と停止時間を数値化
設備ごとに待機時間を計測し、稼働率の低い機器を特定
まずは1つのラインで試しにお願いしてみることに。
既存設備そのままで見える化に成功! 5%超のコスト削減へと導いた
既存の設備をそのままオンライン化することができ、特に大きな投資をしないで稼働状況を可視化できたのです。
そして今まで把握し切れていなかったムダを洗い出すことができると確信できたM氏は、工場全体での導入に踏み切りました。
その結果、設備や従業員の工数の削減、欠陥在庫の削減、遊休資産の削減など、徹底したムダの削減の努力を行い、優に目標の生産コスト削減5%を超える実績を得られました。 今後は、生産管理システムと連携させ、よりトレンドに合わせた無駄のない生産体制を構築したいと考えています。
解決後の効果・結果
1.わずか1ヶ月後に、診断結果による見える化に成功!
2.生産性の落ちた機器や工程を改善し、生産コストを5%削減
出典:『業務改善例 チョコ停、稼働状況の把握で、生産性の向上とコスト削減が実現。』株式会社富士通マーケティング