【2018年6月第3週工場新設・増設】デンソー、村田製作所、東芝キヤリアなど
【日本国内】
▶デンソーグループ
アンデン(愛知県安城市)の子会社で、自動車各種リレー、電子コントローラーの設計・製造を行うマルコンデンソー(山形県西置賜郡)は、デンソーグループの東日本における生産の一翼を担う拠点として新工場を建設する。また、所在する地域をより明確に表した「デンソー山形」に18年6月1日付けで社名を変更した。
敷地面積は約4万2300平方メートル、延床面積は約1万900平方メートル(拡張前5300平方メートル)投資額は20年までに約10億円、従業員数は約50人増加し260人とする計画。
着工は18年7月、19年5月から順次生産を開始する予定。
▶日本合成化学工業
熊本工場(宇土市)に偏光フィルム用「OPLフィルム」生産設備を増設する。
「OPLフィルム」は液晶テレビやスマートフォンなどの液晶ディスプレイの主要部材である偏光フィルムの素材として使用。今後の需要増加と品質要求に対応するため、同工場に第8系列生産設備(年産2100万平方メートル)を増設し、完成後の生産能力を年産合計1万2700万平方メートルに強化する。完工は20年3月の予定。
▶村田製作所
生産子会社である福井村田製作所(越前市)は、積層セラミックコンデンサの需要増加に対応するため、新生産棟の建設を行う。
建築面積は生産棟9295平方メートル、エネルギー棟1800平方メートル、延床面積は生産棟5万4144平方メートル、エネルギー棟4166平方メートル、総投資額は290億円(建物のみ)。
建設開始は18年9月、竣工は19年12月末の予定。
【海外】
▶昭和電工
子会社である昭和アルミニウム缶(東京都品川区)は、ベトナム中部のダナン市近郊において建設を進めていた新工場を竣工した。
同工場はベトナム現地法人であるハナキャン・ジョイント・ストック・カンパニーの2番目となる生産拠点で、年産7億缶の缶体生産ラインを保有。同工場建設とあわせてハノイ市近郊の工場でも缶蓋の能力増強を進めており、同増強が完了する18年10月には2拠点合計の缶体・缶蓋の生産体制は年産20億缶となる。
▶東芝キヤリア
海外子会社である東芝キヤリア中国社(TCAC)の本社及び開発・製造建屋を浙江省の杭州経済開発区に新たに建設し、移転する。
TCACは14年1月から同開発区内で本社社屋・工場を賃借し、空調機器の開発・製造を進めてきたが、VRF(可変冷媒流量制御技術を採用した「マルチ空調システム」)の中国業務用空調市場における需要の継続的拡大が今後も見込まれており、この需要に長期にわたり対応していくため、高い生産効率と品質を実現する最新鋭の拠点を設立する。
新社屋には業界トップクラスの高さ約120メートルの高落差試験タワーや最先端の試験室を備え、中国向け製品の開発スピード・商品競争力を向上させるとともに、他地域向けVRF等の開発能力も強化し、グローバル展開を加速していく。
新工場の敷地面積は約5万3000平方メートル、延床面積は6万7000平方メートル、投資額は約4億人民元(約60億円)。
着工は18年度上期中、移転・稼働開始は19年度中の予定。