社外セミナーや講習会を有意義なものにするには
今はセミナーや講習会の開催を専門に行う企業が乱立するご時世です。
多くは個人向けのセミナーが多いのですが、中には法人向けやその中でも製造業に特化するような、ターゲットを明確化した企業が出てきています。
大手企業としては、情報機構様、サイエンスアンドテクノロジー様などがその一例です。
セミナーといっても玉石混交の世界ですので、当然ながらセミナーのターゲットをきちんと精査し、評価の高い講師のセミナーや講習会を選定することが大切です。
質の高いセミナーや講習会の見分け方の一つの指標としては、講師がHPを持っていて、それが定期的に更新されているか、というところをみることです。
これを確認することで講師の考え方が自社の若手社員に役立つのか、という点を見ることはもちろん、常に最新の情報を仕入れるよう努力しているのか、といった点を見ることもできます。
セミナーを有意義なものにするためには
さて、そのようにして受けさせた講習会やセミナー。
遠方から参加する場合は交通費も入れるとかなりの額になります。
セミナーや講習会に参加させたからには、何らかを吸収して戻ってきてほしいのが管理職以上の願いでもありますが、なかなか思ったように身にならずに帰ってきて終わるというパターンが多いです。
もちろん報告書を書かせるにしても、無難なことの羅列で、
「ここに書いてある内容だったら、セミナー資料見ればわかるよ」
ということになります。
そこで、セミナーで得られたことをより有意義なものにするためにご提案したいのが、
「社内で概略セミナーをやらせる」
ということです。
これは、習ってきたことを30分から1時間程度のプレゼンに圧縮させ、それを社員の前で発表させるというものです。
概略セミナーに期待される効果とは
この時に期待される効果は以下の2点です。
1.学んできたことを要約することによる再確認
2.発表中の質疑応答による社員との情報共有
学んできたことを要約することによる再確認
1についてはわかりやすいと思います。
要約するには学んできたことを「理解している」ということが前提となります。
加えて、理解したことの中から「自らの考えに基づいた要点の抽出」という非常に重要なプロセスを要求することになります。
これは報告書を書くといった一般的な作業に加え、セミナー出席者が能動的に考え、手を動かすという負荷を高めることになります。
手を抜けない「社内向け」に発表構想を考えるということが背景にあります。
発表中の質疑応答による社員との情報共有
そして最も重要なのは2の質疑応答です。
これを行うことで聴講した社員の理解レベルが上がるのと同時に、質問された発表者も場合によっては調べなおすなどの対応が必要となります。
これこそが学んだことを定着化させる最重要工程です。
学んだことを発表という形でアウトプットし、質疑応答を通じてさらに深掘りする。
こうすることで聴講者の知識定着を促し、社員への情報の波及を推進できるのです。