産業用ロボット市況、国内出荷堅調も苦境続く

産業用ロボット市況、国内出荷堅調も苦境続く

自動車製造業向けは順調

日本ロボット工業会は、2019年7-9月期の産業用ロボットの受注・生産・出荷実績を発表した。景気減速が長引き、全体として厳しい状況だが、国内向けは堅調に推移している。

19年7-9月期の受注台数は前年同期比13.5%減の4万4275台、受注額も7.7%減の1706億円。生産台数は15%減の4万5148台、生産額は7.2%減の1724億円。総出荷台数は10.6%減の4万6161台、総出荷額は5.5%減の1759億円となり、昨年下期から不調が続き、いまだ持ち直しの兆しは見えないとしている。

その一方で、国内出荷は堅調。出荷台数は1.5%減の1万1328台で、出荷額は12.7%増の541億円となり、4四半期連続の増加を記録した。特に自動車製造業向けが好調で、出荷台数は4.2%増の4147台、出荷額は14.2%増の183億円だった。溶接用やハン トリンク・組立用なとか堅調に推移した。

輸出は軒並み減少。中国・欧米向けの減少傾向は続き、中国は前年並みの丁重さで、昨年好調だったヨーロッパ向けも減速傾向となっている。

 

出典:日本ロボット工業会「ロボット統計受注・生産・出荷実績 2019年7~9月期【会員ベース】について」


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。趣味は釣りとダーツ。