現場のやる気を引き出す!魅力的な職場を作る方法
こんにちは。株式会社テクノアの佐々木です。中小製造業の経営者、工場のリーダーの皆様、こんなお困りはありませんか?
- 皆まじめにやっているのに、いまいち成果が上がらない
- 現場から改善の声がなかなかあがらない
- 職場のモチベーションがなんとなく低い気がする
業務改善のための制度や仕組みをいろいろと仕掛けても、現場のモチベーションが低いままでは効果が出ません。せっかく働くなら、やる気に満ちた、楽しい職場にしたいですよね。この記事では、従業員のやる気を引き出し、魅力ある職場を作るおすすめの方法をご紹介します。
1.従業員がやる気を出すことのメリット
改めて、やる気があるとどんないいことがあるのか、考えてみましょう。
作業効率が上がる
気力発揚して仕事に臨めば、テキパキと作業も進みます。同じ作業でも、気分が乗らない時とやる気に満ちている時ではスピードも質も違うことは、皆さんも経験したことがあるのではないでしょうか?
改善点に気付ける
やる気のある状態だと、もっと仕事をよくしたいという気持ちになります。常にその気持ちを持って周囲の環境を見渡せば、改善のポイントに気付きやすくなります。
会社が好きになる
作業効率が上がり、改善提案もできるようになると、自分が生産性向上に貢献したという実感が湧き仕事に愛着が持てます。会社から見える形で評価されれば、承認欲求も満たされますますやる気が上がります。周囲に同じような人が増えれば、明るく楽しい職場となり、もっと会社が好きになります。その結果、会社への貢献意欲が高い人材が定着します。
2.従業員のやる気を引き出す方法
では、やる気はどのようにしたら引き出せるのでしょうか。やる気というと「気持ちの問題」「個人の問題」という印象を持ち、なかなか手が出しづらいという方も多いのではないでしょうか?私は経営コンサルタントとして中小製造業を訪問した際、社長だけでなく社員の皆様とも対話をします。その中で実践し、体感した効果的な方法の一つをご紹介します。
自分の仕事の意義を知る
ハーズバーグの二要因理論をご存じでしょうか?「動機付け要因」と「衛生要因」の2つを満たすことで、仕事のモチベーションアップにつながり、満足度が高まるという考えです。
「衛生要因」とは簡単に言うと不満の解消です。給与、労働条件、福利厚生、人事労務体制、職場の人間関係など待遇などの改善で満たせるものです。
「動機付け要因」とは仕事への満足感を得られるものです。達成感、承認されること、業務のやりがい、昇進昇格、責任を持たせてもらえるなど、成長につながるチャンスを与えることで満たせるものです。
働き方改革が叫ばれる昨今、ほとんどの企業は「衛生要因」は意識していますが、やる気を引き出すためには「動機付け要因」への対応も必要です。その中でもまず初めに取り組んでいただきたいのが、業務のやりがいを感じるために自分の仕事の意義を知ることです。
ローカルベンチマークを活用する
作業者には、自分の業務は責任を持って担当するが、他の方の業務はまったく知らないという方も意外と多くいらっしゃいます。前後の工程がわからない、また会社がどのようにお客様に価値を提供しているかがわからなければ、自分の仕事の意義を感じることは難しいと思います。
そこでお勧めしたいのが、ローカルベンチマーク(通称:ロカベン)です。ローカルベンチマークは経済産業省が提供する、「企業の健康診断」を行うツールです。Excelファイルに入力すると、会社の状況を簡易的に診断することができます。
https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/locaben/index.html
その中でも[商流・業務フロー]というシートの業務フロー部分を作成すると、会社の業務がどのように流れているのかわかりやすく把握できます。このシートの秀逸な点は、フローの最後に「提供内容/顧客提供価値」という欄があることです。自分たちの仕事がどうつながって、最後にお客様にどのように喜ばれているかが1枚のシートでわかりやすく把握できます。
作成方法は「ローカルベンチマーク 作成ガイド」を参考にしてください。
https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/locaben/guide.html
ワークショップを実施する
ローカルベンチマークは経営者の方が作成することが多いのですが、[商流・業務フロー]シートの業務フローは社員の皆さんと一緒に作成することをお勧めします。できれば通常業務から離れ、ディスカッションをしながら作成するワークショップを行ってください。大切なのは皆が自分の言葉で話しながら作り上げることです。仕事の全体像が理解できるだけでなく、お互い考えを共有することで会社のことが自分事になります。その中で自分の担当する業務がどういう意義を持つのかが明確になり、やる気を引き出すことにつながります。
一見、間接業務が増えムダが生じるように感じるかもしれません。しかし、やる気を引き出すことができれば、前述の通り結果として生産性向上につながります。年に一度や、新しい社員の方が増えた際など、節目に実施してみてはいかがでしょうか?
3.まとめ
- 従業員がやる気を出すとメリットがたくさんある
- やる気を引き出すには「動機付け要因」も大切
- ローカルベンチマークを活用したワークショップでやる気を引き出す
是非お試しください。