獺祭に続け!IoTで旨い日本酒を作りたい
ラトックシステムは、齊藤酒造、招徳酒造、ローム、立山科学工業の協力を得て、 酒造品温モニタリングシステム「もろみ日誌」の実証実験を実施。2017年5月18日から販売を開始する。
日本酒の味わいは、伝統工芸を支える杜氏の熟練の技と、 品温管理によって決まる。しかし、品温を24時間監視することは容易ではない。そこで同社は、酒造品温モニタリングシステム「もろみ日誌」を開発し、日本酒造りとIoTソリューションの融合によりこれらの課題解決を目指している。
もろみ日誌はWindows PCで動作するアプリケーションとAWSクラウド・スマホアプリで構成。
Sub-GHz通信を使い一定時間毎にセンサーから送信される品温を自動計測しグラフ化する機能、 品温が警報設定範囲を超えたときに登録されたスマートフォンへアラーム通知する機能、 スマホで撮影した状ぼう(もろみの泡の状態)写真をクラウド経由でWindows PCにアップロードする機能を備えている。
また日々分析をおこなったボーメ度・アルコール度も手動入力でき、BMD曲線・A-B直線の解析により日本酒造りのデータを見える化できる。
実際に、2017年2月より京都伏見の齊藤酒造と招徳酒造の協力を得て、テスト運用を開始。現在も継続して運用している。
蔵内の複数タンクに、ローム製Sub-GHz通信モジュール搭載の品温センサーを設置。 棟やフロアの異なる場所にあるパソコンとのSub-GHz通信により、 品温を自動計測している。品温センサーには、 立山科学工業製の白金測温抵抗体(以下、 Pt100)センサーを採用した。
今後の実証実験から得られた一連のプロセスデータからディープラーニングを応用したAI技術を使って、 上槽(搾り)時期やアルコール出来高の予測等も計画している。