海外販路開拓の第一歩は展示会から。新規開拓にもう一度チャレンジを

海外販路開拓の第一歩は展示会から。新規開拓にもう一度チャレンジを

「百花繚乱」。多くの花が咲き誇り、華やかなさまを表す言葉だが、企業がそれぞれ自慢の製品や技術を持ち込み、ブースを飾り立て、来場者を楽しませる展示会の様子を表すとしたら、この言葉が相応しい。一つの会場で多くの製品を見て、触れることができ、知的好奇心を満たしてくれる体験は、何物にも代えがたい。

ドイツで行われたハノーバーメッセを見学してきた。初めてのヨーロッパでの展示会。日本未発売の製品やヨーロッパのローカル企業など、多種多様な人々と技術に囲まれ、日本とは異なる雰囲気を堪能した。しかし、気になったのが、日本の存在感の薄さだ。会場を回っていても日本企業のブースは少なく、来場者も中国やインドの人々に比べて日本人はあまり見かけなかった。日本の活動が目立っていなかったのが残念だ。

国際化や海外進出を課題として挙げている企業は多いが、実際にそれを実行できている企業は決して多くない。海外に販路を開くためには、市場を知り、自社の製品や技術をPRすることから始まる。人と人が直接話をし、技術に触れられる展示会は絶好のアピールだ。来年は日本の技術が異国の場で咲き誇るのを期待したい。


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。趣味は釣りとダーツ。