注目! アウトメカニカ アジア開催、急成長する自動車産業

注目! アウトメカニカ アジア開催、急成長する自動車産業

アフターマーケット国際見本市の一大ブランド

自動車産業の最先端トレンドとしてCASEが叫ばれるなか、一方でいま道路を走行している自動車の9割以上は内燃機関のエンジン・ディーゼル車。既存の自動車をいかに快適で便利に、格好良く、長期間乗り続けるかの関心は高く、そのための自動車部品や整備ツール、ドレスアップ、カスタムパーツといった自動車アフターマーケットが世界的に活況を博している。

メッセ・フランクフルト主催の「automechanika(アウトメカニカ)」は、そんな自動車アフターマーケットの国際見本市の一大ブランドで、世界各地で展開している。

直近では12月3日~6日に中国・上海、2020年3月5日~7日にベトナム・ホーチミンで開催される。

セミナー・国際会議も多数

セミナー・国際会議も多数

 

アウトメカニカは、もともとドイツ・フランクフルトで隔年で行われている自動車アフターマーケットの国際見本市。2018年は第25回記念開催として「automechanika FRANKFURT 2018(アウトメカニカ フランクフルト)」が開かれ、5000社を超える出展者、181カ国13万6000人を超える人が来場した。

同展はアウトメカニカブランドとして世界16カ国17都市で開催されている。ヨーロッパではドイツ・フランクフルト、スペイン・マドリード、イギリス・バーミンガム、ロシア・モスクワ、トルコ・イスタンブールの5カ所、北中南米はアメリカ・アトランタ、メキシコ・メキシコシティ、アルゼンチン・ブエノスアイレスの3カ所、アフリカは南アフリカ・ヨハネスブルグ、中東はサウジアラビア・ジッダとリヤド、アラブ首長国連邦(UAE)・ドバイ、カザフスタン・ヌルスルタン(旧アスタナ)の4カ所、アジアでは中国・上海、インド・ニューディリー、ベトナム・ホーチミン、マレーシア・クアラルンプールの4カ所。

近々の予定では12月3日~6日に中国・上海、2020年3月5日~7日にベトナム・ホーチミンで開催されることになっている。

 

アフターマーケットとは、自動車が販売された後の整備や修理、洗車等の自動車部品や用品に加え、タイヤやホイールをはじめとするドレスアップやチューン、カスタムパーツの市場のこと。各国で自動車の保有台数が増加するなか、市場規模は世界的に年々拡大している。

アウトメカニカの主な出展企業・製品分野は、①パーツ&コンポーネンツ(車体パーツ等)、②エレクトロニクス&システムズ(電装品等)、③アクセサリー&カスタマイズ(カーアクセサリー等)、④リペア&メンテナンス(修理・検査機材、工具等)、⑤ディーラー&整備場マネジメント(工場設備や検査機材等)、⑥カーウォッシュ、ケア(洗車用品等)、⑦次世代モビリティ&デジタルソリューション(EVやHV、デジタルサービス等)、⑧REIFEN(タイヤ・ホイール等)。

国や地域によって出展製品は若干異なるほか、近年は電気自動車や自動運転車向けシステムをはじめ、CASE、MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)、デジタル技術を使ったディーラーや整備工場のマネジメントシステムなどの新しい自動車ビジネスに関連した出展企業や製品も増加している。

 

 

EV+自動車運転向けの他、カスタムパーツなど多様な展示

EV+自動車運転向けの他、カスタムパーツなど多様な展示

中国・上海 12月3日~6日
エコシステム 未来型を披露

アウトメカニカ上海は、12月3日から6日まで、中国・上海の国家会展中心で行われる。同展は本家であるアウトメカニカフランクフルトよりも出展者・来場者数が多く、世界最大のアフターマーケット国際見本市となっている。

前回は2017年に同地で行われ、43の国・地域から6269社が出展し、145の国・地域から15万568人が来場した。今回は40カ国・地域から、前回を上回る6270社が出展する予定。テーマは「未来の自動車エコシステムはここから始まる」となり、世界最大にして最先端を走る中国の自動車市場のいまと未来を体験できる。

出展企業・製品分野は、他地域でのアウトメカニカとほぼ同じだが、特別エリアの「トゥモローズサービス&モビリティ」は電気自動車やコネクテッドカー、軽量化、MaaSといった最先端トレンドが集まったエリアで、特に中国のグリーン目標を実現する新エネルギー車への移行に向けた技術トレンドが多く出品される予定。日本からも日立化成が新エネルギー車向けの低VOC断熱材を展示する。またインテリジェント道路システムや次世代公共交通システムの展示も行われる。

またスペシャルゾーンとして、自動車製造ゾーン(6・1H)、サプライチェーン&チェーンストア(7・2H)、リマニュファクチャリングゾーン(8・1H)を開設。自動車製造ゾーンでは中国における自動車製造の自動化を集めた特別展示が行われる。

会場では展示のほかに、各種国際会議やセミナー等のイベントを50以上開催する。ボディ&ペイント世界選手権、中国国際タイヤ産業会議、コネクテッドモビリティ会議、トゥモローズサービス&モビリティサミット、国際ボディショップ産業シンポジウムといった次の中国の自動車業界の方向性が話し合われる予定となっている。

前回、日本からの出展者は20社・団体。今回も同規模になる予定だ。

世界最大の中国市場に注目

世界最大の中国市場に注目

ベトナム・ホーチミン 20年3月5日~7日
製造自動化の技術が一堂に

アウトメカニカホーチミンは、2020年3月5日から7日まで、ベトナム・ホーチミンのサイゴンコンベンションセンターで行われる。

ベトナムは自動車産業にとって市場としても製造拠点としても成長著しい注目市場だ。19年3月の新車販売台数は前年比52.9%増の3万2308台。うち乗用車が76%増の2万2528台、商用車が28%増の8917台と増加傾向。バイクについても18年の販売台数は過去最高の339万台に達し過去最高を記録。また、18年にベトナムの自動車メーカー・ビンファストが初のベトナム国産車製造ラインの稼働を開始。製造の自動化に対する成長も期待されており、同展もアフターマーケットにとどまらず、自動車と関連部品、自動車製造の自動化までカバーする自動車総合見本市となっている。

前回のアウトメカニカホーチミン2019は、1万200㎡の会場に18カ国359社が出展し、47カ国から8929人が来場した。規模こそそれほど大きなものではないが、展示スペースは11%増、来場者も5%増と新興成長市場らしく順調に拡大している。電気自動車や自動運転などがトレンドとなっている日本や欧米、中国などの先進地域と異なり、ベトナムは自動車の普及はこれから。生活の足はバイク、街を走る自動車も商用車が中心なだけあり、展示もバイクやタイヤ、商用車分野の製品・サービスが多かった。

次回もその方向性は継続し、乗用車、商用車、自動二輪・バイク、自動車製造・自動化の4つの分野から多くの企業・製品が出展する予定。特に自動二輪・バイクは同展でも人気の分野となっている。イベントについても、ベトナム自動車産業のキーマンが講演するアウトメカニカアカデミーをはじめ、トレーニングワークショップ、ビジネスマッチング、ドリフト走行のデモンストレーションなど盛りだくさんとなっている。

商用車や自動二輪向け展示が多数

商用車や自動二輪向け展示が多数

2018年フランクフルトは盛況

世界最大規模の自動車アフターマーケットの国際見本市「automechanika FRANKFURT 2018(アウトメカニカ フランクフルト)」は、2018年9月11日から15日かけてドイツ・フランクフルトのメッセ・フランクフルトで開催された。25回目の記念開催として出展者数が5000社を超え、来場者も181カ国13万6000人が訪れる大盛況となった。

自動車関連では電気自動車や自動運転に注目が集まるなか、同展では現在走っている車に対する性能向上や迅速なメンテナンスに対する解決策が目立った。ドイツやイタリヤを中心としたヨーロッパ企業は、パワートレインやシャシー、車載部品等の自動車部品や潤滑油をはじめ、リフトやバランサー、検査機器など自動車整備工場向けの設備など網羅的に出展。アジアからは中国企業が多く出展し、特にホイールや樹脂成形品、車載電子部品などが多く、一部設備なども展示していた。またマレーシアやアルゼンチン、南アフリカといった国別パビリオンも設けられ、金属や樹脂成形品などのローカル企業が多く出展した。

コネクテッド・カーや自動運転、電気自動車など次世代自動車についての展示では、コンチネンタルが車載部品同士の接続性のデモをしたほか、電動バイクやEV向けをうたった部品などがところどころに見られた。またトラック等の商用車の遠隔監視サービス、自動車整備工場のスマート化などのデジタル・ソリューションの展示もされた。

次回は20年9月8日から12日の開催予定となっている。

デジタルソリューション展示も目立った

デジタルソリューション展示も目立った


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。趣味は釣りとダーツ。