東大阪の工場でバーイベント「Co-Bar」 町工場でちょっと一杯、3社...

東大阪の工場でバーイベント「Co-Bar」 町工場でちょっと一杯、3社で開催へ

盛光SCMで開催した「Co-Bar」の様子
盛光SCMで開催した「Co-Bar」の様子

 照明器具開発やダイカスト金型製造、板金加工などを手がける「盛光SCM」(東大阪市岸田堂西2)で825日、イベント「Co-Bar(コー・バー)」が開かれた。

ステージであいさつをする盛光SCMの草場寛子社長
ステージであいさつをする盛光SCMの草場寛子社長

 東大阪市内のものづくり企業で構成し、盛光SCM内に事務局を置く「こーばへ行こう!」実行委員会が主催する同イベント。同実行委員会では2018(平成30)年から、普段閉ざされた工場を一般に開放して東大阪のものづくりを体感してもらおうと「オープンファクトリー こーばへ行こう!」を開いている。

 「Co-Bar」は、地域の人と工場の人、工場の人と工場の人をつなぐ交流の場「交場」を目指して稼働終了後の工場を3時間だけ開放し、アルコール類の提供やステージイベントを展開するエンターテインメントバーイベント。昨年は同社で4回開催した。今年1回目となる今回は、ピアノの生演奏が流れる空間で、バーやマルシェ、マジックショー、バルーンショーなどのステージイベントを展開し、多くの人が酒を片手に交流を楽しんだ。

 草場寛子社長は「Co-Barは、物を作る、技術を見せる、人と交流する、人を育てる、物を売る、と工場の五毛作の試みの一つとして企画している。定時までは物を作り、定時を終えたらバーになる。昨年は当社でしかしていなかったが、今年はCOBA(コーバ)という会社を立ち上げ、音響や照明のオペレーション、ステージやマルシェなどの企画と運営を行い、東大阪市内の別の2社の工場でも開催する。社員同士も交流しながら、一つのプロジェクトとして民間で町おこしをしていきたい」と意気込む。

 9月29日は協立化工業(新家2)、10月27日はサクラテック(川田3)に会場を移して開催する。協立化工業の岸本佳朗社長は「部品加工業をやっている中で、自分たちのしていることを地域の人たちに見せる機会がなく、機会を作って東大阪の製造業の労働人口を増やしたいと参加した。バージョンアップして、サクラテックさんにつなぎたい」と意欲を見せる。

 サクラテック経営企画室長兼新規事業部長の中村貴広さんは「針金を製造している会社で、ものづくり企業は3Kと言われ、あまり見え方がよくないという課題があり、従業員もそういう風に思ってなかなか誇りを持てなかったりしている。それは全国の製造業が思っていることなので、業界自体を盛り上げていくというところが重要。今、針金の廃材を使ったアートやインテリアなどの新規事業で、従業員や一般の人たちに針金ってすごいと感じてもらおうと取り組んでいるところ。草場社長の思いやビジョンが一緒だったので開催を決めた」と話す。

 草場社長は「照明などの演出で工場の機械や空間をどうかっこよく見せるか。社員と社員の家族に一番喜んでほしい。自分の働いている工場にこれだけ人が来るんだと、働いている人たちに誇りを持ってもらいたい」と話す。

 開催時間は18時~21時。入場料は一般=1,000円、18歳以下無料。

 

出典:『東大阪の工場でバーイベント「Co-Bar」 町工場でちょっと一杯、3社で開催へ』(東大阪経済新聞)


アペルザニュース編集部です。日本の製造業、ものづくり産業の活性化を目指し、日々がんばっています。