日本発 withコロナのニューノーマルを

日本発 withコロナのニューノーマルを

コロナに振り回されて1年が終わる。後世の歴史の教科書に載るほどに大きな変化点となった年だったとテレビで言っていたが、本当にその通りだ。

ソーシャルディスタンスで密を避ける、マスク・手洗いが必須になって生活の形を大きく変え、人と物の移動が制限されて世界規模で経済が麻痺した。

一方でニューノーマルという言葉のもと、デジタル技術を使った新たなコミュニケーションが浸透し、それに乗ったビジネスも出てきた。たった1年でこれほど世界が変わった年は歴史上でも思い当たらない。

 

さまざまな場面で不便になったのは間違いない。外出するにはマスクをしなければならず、自分・他人のせきやくしゃみに気を使い、人との接触や密接する場所を避けるようになった。友人や取引先と直接会う機会も減った。閉店する店舗も増え、選ぶ楽しみが失われた。

しかし失われたものを嘆いていてもキリがない。発生して拡大し、世界を変えてしまったことは変えられない事実だ。これを受け入れ、どう新しい社会を作っていくかにシフトすることが重要だ。

 

現実を受け入れて未来へ踏み出す。言葉で言うほど簡単ではない。しかし、いつかはやらなければいけないのだから、やるなら早い方が良い。

日本は少子高齢化で人口減が進む課題先進国であり、それをデジタル技術で解決し、それをいち早くソリューション化してビジネスとして世界に広げていこうと言ってきた。であれば、コロナを受け入れてウィズコロナのニューノーマルを日本発で作ってもいいはずだ。

ある意味、コロナは世界のデジタル化競争をスタート地点に戻したとも言える。日本モデルをつくるチャンスが再びやってきた。


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。趣味は釣りとダーツ。