日本人総経理・工場長は孤独?!(その3)
今回はある日系中国工場の総経理の置かれている状況を紹介します。
中国工場の総経理や工場長は孤独だ。広東省にある日系企業の工場の総経理もそう感じていました。工場の従業員は500人くらいと中規模と言ったところです。日本人は総経理本人1人だけですが、本社からの出張者が毎月来ています。この総経理は営業畑が長く顧客対応や製品コストなどの管理には長けていました。また、中国経験もあり労務管理もこなしています。ただ、技術面、品質管理面において得意ではないという想いがありました。
この会社は製造業でありその製造技術とその品質で顧客の信頼を得ていました。しかしながら、顧客のコスト要求は厳しさを増す一方で、既存製品のコストダウンだけではなく、材料から見直し大幅なコスト削減を実現する廉価版の設計をして、その生産を要求してきたのです。
使用する材料が大きく変わってしまったので、自社の製造条件や管理条件なども1から見直さなければなりません。これについては本社のサポートで対応したつもりでした。
ところが、試作品で顧客承認を取って生産を始めてみると顧客要求の特性が満足出来ない事態となってしまいました。次回に続きます。
出典:中国工場での品質管理・品質改善