日本人総経理・工場長は孤独?!(その2)
前回は、トップマネジメント経験がない人、本社で課長クラスの人が総経理や工場長として赴任するいわゆるポジションインフレが昔も今も当たり前のように行われていると書きました。
ポジションインフレ自体を悪いことだと言うつもりはありません。
海外でトップマネジメントの経験を積ませていずれ本社の要職についてもらうためのキャリアパスの要素はあっていいと思います。問題は、以前と違って海外工場の成否が本社業績にダイレクトに反映する比率が格段と高くなってきていることです。
海外工場の停滞や失敗が許されなくなっている訳です。
今までのように海外で実績を出せた人を本社の要職につける、出せなかった人はそのままではと言うのはダメでしょう。海外に総経理や工場長として送り込んだ人の海外駐在成功率を高めなくてはなりません。
駐在が成功するためには工場トップとしてリーダーシップを発揮することが必要です。
ところがさまざま要因からリーダーシップが発揮出来ずに悩んでいる駐在員総経理や工場長が多いのが実状でしょう。もちろんしっかりリーダーシップを発揮して成果を出している人もいます。見ていくともともと素養のあった人だけが結果を出している訳ではなさそうです。共通しているのは自分の中にため込まないことのように感じました。
次回は、総経理や工場長の孤独の実態を紹介したいと思います。
出典:中国工場での品質管理・品質改善