既存技術の組み合わせの重要性
若手を中心に技術者は、「高い技術力で、他社を圧倒すべき」というスローガンを掲げがちです。
当然ながら不可能と言われたことを可能にできるコア技術を開発できれば、それは絶対的な競争力へとつながっていくでしょう。
ところが、そのような技術は達成にハードルが高いことはもちろん、人とお金を一定期間無条件で投資する、という資金力と英断力のある企業に限られてしまいます。
創業者社長が健在で、さらにその企業にある程度の資金があるような一部の企業を除き、ほとんどの場合不可能な話でしょう。
そのような時に重要な考え方。
それは、「既存技術の組み合わせで新規技術を生み出せないか」という考え方です。
既存と既存の組み合わせは必ずしも既存ではなく、新規技術に化けることはざらにあります。
そして、この既存技術は似たような業界のもの同士を組み合わせるよりも、いかに離れた領域にある既存技術の組み合わせを考えられるか、ということが極めて重要になります。
そういう意味でも、技術者を若手のうちに幅広い仕事を経験させるということが重要なのかもしれません。
既存技術の組み合わせは無限の可能性を持っている。
是非、このことを頭の片隅において若手技術者の育成にあたっていただければと思います。