工場新設・増設情報 11月第1週 ナブテスコ、U-MHIプラテック、ハナマルキなど
【日本国内】
▼ナブテスコ
航空機器を生産する岐阜工場(岐阜県不破郡)敷地内に、16年に建設した精密部品棟、表面処理棟に続き、アクチュエーター棟が完成した。
新工場棟は、先に完成した2棟を含め、フライト・コントロール・アクチュエーターの材料調達から完成までの一貫生産体制を構築し、自動化生産ラインとIoTの活用により「ボーイング 737MAX/777X」や「MRJ」などの民間機を中心とした需要拡大に対応する。
アクチュエーター棟の延床面積は8263平方メートル。
▼U-MHIプラテック
宇部興産グループのU-MHIプラテックは、三菱重工業が同社の大江工場(名古屋市港区)のグラウンド跡地に新設する射出成形機工場を賃借し、新工場として活用することを発表した。12月に着工、20年3月に完成予定で、同年の7月に現在の岩塚工場(名古屋市中村区)から大江工場に移転する。
岩塚工場は、製造設備・材料・仕掛品等が複数の建屋に分散配置されているが、新工場は射出成形機専用工場としてレイアウトを一新し効率的な生産を行い、自動車産業に近い名古屋地区で競争力の強化を行っていく。
▼メルシャン
約20haの椀子ヴィンヤード内(長野県上田市)に「シャトー・メルシャン
椀子ワイナリー」を建設、10月25日に着工した。360度畑に囲まれたワイナリーでは、ブドウ栽培からワイン造りを公開し、醸造設備のほかテイスティングやワインを販売する設備も設置する。
敷地面積は8852平方メートル、延床面積は1458平方メートル(2階建)、19年秋オープン予定。
【海外】
▼ハナマルキ
液体塩こうじを製造する新工場をタイに建設する。液体塩こうじは、海外での健康志向の高まりにより伸長しており、17年の海外売り上げは前年比約6倍となった。「世界の台所」と呼ばれ、食品輸出の拠点となっているタイから、近隣である中国、東南アジアを中心にヨーロッパ、アメリカへの輸出を加速させていく予定。また、ベトナムに物流倉庫も確保しており、今後は東南アジア圏内での安定供給と、生産・物流両面のインフラを構築していく。
敷地面積は1万6175平方メートル、着工は19年1月、20年1月から出荷予定。
▼トヨタ紡織
中国での自動車用フィルター製品などの事業拡大のため、天津豊田紡汽車部件(中国、天津市)を新工場に移転し、10月から生産を開始した。新工場は、従来の1.5倍に拡張しており、樹脂成型設備の新規導入により、エアクリーナーを含む吸気系構成部品の生産から完成品までの一貫生産体制を整え、競争力強化を図る。
新工場の土地総面積は、3万2500平方メートル。