工場新設・増設情報 10月第1週 日本ガイシ、村田製作所、島津製作所、 YKKベトナムなど
【日本国内】
▼日本ガイシ
自動車排ガス浄化用セラミックスの生産拠点である石川工場(石川県能美市)の敷地内に建屋を増築し、新たに原料の調合を行う粉体生産設備を新設する。今後、生産能力を上回る需要を見込むことや、中国を中心とするアジア地域への供給体制の強化、BCPの観点から、約70億円を投資して原料供給体制を整える予定。
増築面積は4700平方メートル、工事期間は19年1月~20年5月、生産開始は20年6月。新規雇用数は約50人。
▼出雲村田製作所
村田製作所の生産子会社である出雲村田製作所は、積層セラミックコンデンサの需要増加に対応するため新生産棟(島根県出雲市)を建設する。
延床面積は4万1126平方メートル(鉄骨造4階建)、着工は18年10月、竣工は19年11月予定。投資額は400億円(建物、生産設備含む)。
▼島津製作所
京都府相楽郡にある同社の基盤技術研究所内に、先端分析、脳五感・革新バイオ、AIなどの研究開発を推進し、オープンイノベーションによる新しい価値の創造と社会課題の解決を目指すための新研究棟「SHIMADZUみらい共創ラボ」を設置する。コア技術のための基盤ラボエリア、社内外との交流や協働からイノベーションを生むためのクロスラボエリアのほか、先端分析室やバイオ実験室、ラピッドプロトタイピング設備、300人以上を収容するオーディトリアムの設置などを予定。
延床面積は約1万5000平方メートル(地上4階建)、着工は19年7月、竣工は20年8月予定。設備投資額は、既存設備の改修等も含めて約86億円。
「SHIMADZUみらい共創ラボ」エントランスのイメージ
▼エヌアイシ・オートテック
同社グループは、中長期経営計画において2015年度を起点とし、売上高・事業規模等を倍増する『倍増計画』を掲げている。この施策の一環として、東海地区においてアルファフレームシステム及びFA装置等のニーズが高く、さらに今後の旺盛な需要が見込まれるため、新たに愛知県清須市に新工場を建設する。
延床面積は1871平方メートル(地上2階)、19年9月稼働予定、投資額は約9億円。
【海外】
▼YKKベトナム社
縫製産業の拡大が続くベトナムで、ファスナーの新工場(ハノイ郊外ハナム省)を建設する。スポーツ、アウトドア、カジュアルウエアなどのメーカーによるベトナムへの進出が相次ぎ、加工輸出向けファスナーの市場が拡大。需要増大に対応するためホーチミン近郊の工場の増設・増築を続けてきたが、さらなる供給力の強化と納期面でのサービス向上のため新設する。20年度には、17年度比で生産量4割増を目指す。
建屋面積は3万8000平方メートル、完成は19年7月予定。投資額は5990万米ドル。
▼ダイフク
米国子会社のWynright Corporationがインディアナ州ホバート市に新工場を建設し、イリノイ州の2工場を新工場に集約・統合する。今後の海外売上の拡大に対応するため、日本を中心とした生産体制からグループ全体の最適調達・生産体制に移行し、生産性・収益性の向上を目指す。新工場の建設により、生産能力が従来の約2倍となることを見込み、21年までに最大582人を雇用する予定。
延床面積は2万9766平方メートル、着工は18年秋、投資額は2600万米ドル。