対顧客コミュニケーションの変化

対顧客コミュニケーションの変化

固定電話やFAXから携帯電話、メール、チャット、そして今はWEBミーティング。このコロナ禍によって企業が使うコミュニケーションツールが一段と速いスピードで変わっている。

リモートワークでWEBミーティングに触れる人が増え、今後は社内だけでなく、社外との打ち合わせへともっと広がっていくのは間違いない。

 

コミュニケーションツールと言えば、企業のホームページもユーザーとの重要な接点だ。FA機器メーカーは、製造業のなかでもWEBサイトに力を入れ、コンテンツを充実させる傾向が強い。

トライベック・ブランド戦略研究所が毎年調査・発表している「BtoBサイトランキング」でもFAメーカーが毎年上位に位置している。2019年は第1位がオムロン(ニーズ充足度57.4%)で13年連続トップをキープ。2位が三菱電機のFAサイト(同53%)、3位がキーエンス(49.6%)とトップ3を独占。さらに5位にパナソニック(制御機器)、20位に富士電機制御機器が食い込んでいる。

これらはいずれもカタログや技術資料、CADデータのダウンロードサービスに加え、eラーニングも開設し、ユーザーにあふれるほどの情報を提供している。欲しい情報を自ら集め、学べる状態になっている。

 

携帯電話やメールなど技術の進化で変わってきたとは言え、コミュニケーションは人と人の対面が大前提で、情報の媒介は人というのが常識だった。

しかしコロナ禍によって、企業活動における顧客とのコミュニケーションを巡る常識は大きく変化しつつある。これこそまさにDXのきっかけ。逃す手はない。


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。趣味は釣りとダーツ。