大変革を目の前にして、私たちはこの時代をどう捉えるべきか?

大変革を目の前にして、私たちはこの時代をどう捉えるべきか?

アメリカでトランプ大統領が誕生して数週間、早くも世界が大きく揺れている。

この激変の時代、私たちはどう対応していけばいいのか。

そんなことを考えた時に、経営の神様と言われ、戦前、戦中、戦後の混乱期とその後の高度成長期という激変の時代を生き抜き、パナソニックを世界的企業に導いた松下幸之助が、昭和44年の高度成長期、社員に対して行った訓示のなかでちょうど良い一節があったので引用する。

そら、昔の方が悠長であるから、非常に安定している。今はもう安定も何もない。安定という言葉はもうなくなるほど激変の時代である。

そういう時代でありますけども、だから困るんやなくして、だからおもしろいんだと。こういうように考えますと、今日生きておるところの人びとというものは、過去のいかなる人の時代よりも、おもしろい時代である。おもしろいというよりも、非常に有意義な時代であると。

この時に生きて、そして、それぞれの思いをもって我が仕事に対して取り組んでいくということが、非常に恵まれた世代に生きたもんだという考えをもったらどうか。

少なくとも私は、そういうようにもたなんだらいかんぞと、私は自分で自分に言うて聞かしてるんです。

いま私たちが生きている時代は、松下幸之助が生きた時代とは大きく様変わりした「おもしろい時代」である。

技術が進化し、社会も変わり、できることも広がっていて、「非常に恵まれた世代」に生きている。

幸いにも日本の製造業には優れた技術と人材が豊富にあり、それを支えるサービスもどんどんと増えている。海外との取り引きもやりやすい環境、サポートもある。

変化を楽しみ、チャンスととらえ、2017年も頑張っていこう!

PHP研究所、松下幸之助講話(肉声)「生きがいの多い時代」


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。趣味は釣りとダーツ。