ロボット導入

ロボット導入

先日、スリーエムジャパンと機械器具商社にしてロボット・FAシステムのインテグレータでもある愛知産業が研磨ロボット事業で協業するとのことで、その発表会に行ってきた。

機械加工、溶接や塗装は早くから自動化が進んでいるが、研磨工程は全然自動化されていない。さらに、研磨は3K作業で人不足が深刻化しているとのこと。

それを両社が力を合わせてロボット化を進めていくという。

 

▼本当に研磨作業はそんなに過酷なのか? 発表会ではグラインダーを使って溶接ビードを除去する研磨体験会も行われ、そこに参加した。

まず作業準備として厚手のデニム生地でできた全身を覆うエプロン、専用の防塵マスク、防護メガネ、革手袋を着用。これだけですでに暑くて重く、動きにくい。作業に使うグラインダーはずっしりと重く、振動も激しい。作業時は常に力を入れてコントロールしないと左右にブレてしまう。また削っている間はかなりの粉塵が舞う。

わずか1分の作業体験だったが、グラインダーの振動で腕がしびれ、エプロンは粉まみれ。確かに過酷で、人不足になるのも納得だ。

 

▼「人手不足をロボットで補う」。よく聞くフレーズだが、その論理だけで進めるのは危険だ。導入後にハッピーに感じるのは人手不足が解消できた経営者だけ。現場の作業員は便利さを実感する半面、心の奥では仕事が奪われるかもしれないという不安が残る。

どこまで行っても製造業は「人財」が大事。ロボット化で過酷な作業から人を解放し、新しい活躍の場を提供することが重要だ。培った技術を生かして難しい案件や一品モノを担当する。

または、新たにティーチングと安全技術を覚えてロボット担当者になるなど、人とロボットのそれぞれが生きる「未来に向けた正のサイクル」を作ることが必要だ。現場がハッピーになれば経営にも良い影響を及ぼす。現場目線を忘れてはいけない。


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。趣味は釣りとダーツ。