オータックス 端子台、DIPスイッチ好調。売上高107億円目指す
オータックス(横浜市港北区)の業績が堅調な拡大を見せている。ディップスイッチが需要裾野の広がりもあり、好調を維持していることに加え、端子台もエアコン向けで旺盛な受注が継続し、FA向けでも拡大を見せている。このため、ディップスイッチの主力工場である中国・深圳での自動化生産をさらに進めるとともに、端子台のフル生産が続くタイ工場の増設も検討している。
同社の2017年3月期の連結売上高は100億5000万円と初めて100億円を突破し、純利益も6億円と増収増益となった。16年3月までの中期計画で売り上げ100億円を目指したが、1年遅れでの達成となった。
現在は16年4月からの新5カ年計画「DREAM2020」を推進中で、2年目の本年度は前年度比約6%増の107億円の売り上げを目指している。第1四半期の売り上げは、国内、海外とも創立以来の実績を更新して過去最高ペースで推移している。
端子台はエアコン向けの販売が好調で生産能力一杯のフル生産が続いている。新興国での生活環境の変化でエアコン市場が拡大していることが大きな要因で、FA向けや、新市場として車関係にも広がりを見せている。
14年に稼働開始したタイ工場は端子台の主力拠点として3年が経過したが、能力一杯の生産が続いている。「端子台メーカーで唯一、ねじも含めて自社で一貫して生産できる強みが発揮できている。今後は増設も検討していきたい」(富田周敬社長=写真)。
また、ディップスイッチも通信の5G化や建機向けなど各分野で需要の裾野が広がっており、高水準の販売が続いている。このため、深圳工場の自動化をさらに進めて生産能力を高めるとともに、端子台の生産を行っているマレーシア工場をディップスイッチの生産工場に変更して、ここ1~2年で自動化を進めていくことを計画している。