オムロン、IO-Link対応センサ一斉発売 生産設備のスマート化へ
オムロンは、IO-Link対応センサーの発売を一斉に開始した。
販売するのは
光電センサー「E3Z」
カラーマーク光電センサー「E3S-DC」シリーズ
近接センサー「E2E」、「E2EQ」シリーズ
IO-Linkマスターユニット「GX」、「NXシリーズ」。
10万仕様に上る幅広いファクトリーオートメーション用制御機器(FA機器)をIoT対応することで、生産設備のスマート化を実現する大きな1歩となる。
【IO-Linkとは?】
「IO-Link」は国際標準規格IEC 61131-9で規定された、センサーやアクチュエーターとI/Oターミナル間の通信のための標準化技術。国内大手の自動車メーカにおいても、工場のIoT化に向けた標準ネットワークとして「EtherCAT」と共に導入が決定し、全世界のサプライヤー各社に対して対応機器の使用が推奨されている。
【オムロンの狙い】
オムロンは、高い市場シェアを誇り、生産現場のありとあらゆる箇所で活用されている光電および近接センサーに、センサーのON/OFF信号だけでなく受光量などの情報を可視化できるIO-Linkを搭載しIoT化した。
今回発売するIO-Link対応センサーは、「個体ID確認」機能と、オムロン独自の「異常検知」や「状態監視」機能を搭載し、生産現場における経営課題である「設備のダウンタイムの短縮」、「突発的な不具合頻度の削減」、「段取り替え効率の向上」を実現。設備の安定稼働に欠かせない各種データを、マスターユニットを介し「EtherCAT」経由でPLCなど上位のコントローラーで収集し、生産設備のスマート化の実現に貢献する。
■設備のスマート化に向けて提供する価値
1.段取り替え効率を向上する「個体ID識別」機能
個別ID識別により、センサーの誤接続や未接続、設置間違いなどのチェックが容易にできる。また、上位コントローラーから専用命令語を使用して多数のセンサーへ一括書き込みができるため、立ち上げ工数・段取り替え時間の大幅削減に貢献する。
2.設備のダウンタイムを大幅に短縮する「異常検知」機能
センサーの配線ケーブルの断線・短絡などの異常発生時に、異常個所と現象を上位コントローラーへリアルタイムに通知。設備停止の原因特定が容易となり、最短時間での復旧を可能にする。
3.設備を止めない予兆保全を実現する「状態監視」機能
近接センサーでは、装置部品の摩耗や振動でセンサーの検出位置が変わることによる、誤検出や故障が発生する前に検出状態を通知。突発的な設備の不具合発生を削減する予兆保全を実現。
光電センサーでは、受光量を監視。塵埃や水滴の影響による光量の不安定状態をリアルタイムに把握し、誤検出する前に保全することで突発停止リスクを削減できる。