アクティブRFIDによる監視
RFIDによる監視ソリューション
倉庫、工場、病院等、温度や湿度の環境管理が行われていますが、実際の環境がどのようになっているかは、エアコン任せになっていることがほとんどです。
エアコンのセンサーは、エアコンの設置場所周辺を計測していますので、大きな部屋では温度分布には大きな差があります。
また、保管管理のために巡回監視をしているところもありますが、その監視コストは高く、また、監視結果をフィードバックされることは少ないと思います。
更に、監視結果の集計や分析を行っているところは稀だと思います。
温度、湿度センサー付RFID監視タグを使用すれば、簡単に環境を監視ができ、しかもデータの集積や分析が容易です。
RFIDは、物流管理、アクセス管理、トレーサビリティ等に使用され、移動した結果は把握できますが、その状態を監視することはできません。
そこで、運動センサー付監視タグ使用すれば、タグが振動している間は、スイッチ信号を送信し続けますので、物や人の状態を監視することができます。
あるいは、製品が不用意に移動させられた場合、その移動を監視することもできます。
このように監視タグを使用した環境監視や移動監視は、RFIDの新しいソリューションです。
そこで、アイニックスは、RFID監視タグを使用した安価で設置が容易なRFID監視(RFID Monitoring)を提案します。
監視タグによる環境監視
RFID環境監視は、温度や湿度のセンサーを内蔵したRFIDを使用して監視するシステムです。
監視タグは、ID情報と温度・湿度情報を定期的に送信し、RFIDリーダは、その信号を受信し、そのデータをコンピュータに転送します。
監視タグは、無線LANと同じ小電力無線通信システムですので、通信距離が見通し距離で約65mと大きく、1台のRFIDリーダで広い範囲の環境をリアルタイムに監視することができます。
また、監視タグは、従来、使用されていたデータロガーより小型で、しかも電源が不要ですので、誰でも簡単に設置できるのも特長です。
更に、監視タグは、大容量バッテリー搭載により、2.5秒間隔の送信間隔で5〜8年間の電池寿命があり、送信間隔を大きくすれば最大10年間まで使用することができます。
これは、維持管理コストを大きく削減でき、TCO(トータルの投資効率)を最大化します。
- 食品の冷凍保存、冷蔵保存の保管監視
- 毛皮、羊毛、着物などのカビや虫防止のための保管監視
- 精密機器の錆防止のための保管監視
- 美術品、骨董品などの保管監視
- コンピュータ室、精密検査室、研究室など、適性温湿度のための環境監視
- 塗装、印刷、フィルム加工など、適正温湿度のための環境監視
- 事務所、病院、公共スペースなど、適正温湿度のための環境監視
- 温室栽培の環境監視
監視タグによる移動監視
RFID移動監視は、振動や衝撃を検知する運動センサーを内蔵したRFIDを使用して監視するシステムです。
ID情報を運動センサーによるモーション信号を定期的に送信します。これにより、今、物が移動中かどうかの状態を監視することができます。
また、「移動してはならない製品が動いた」または、「移動すべき製品が指示どおりに移動していない」という監視も可能です。
RFIDリーダは、広い部屋では複数台設置し、また、部屋毎に設置します。したがって、監視タグが移動して、受信するRFIDリーダが変われば、移動先も検知ることができます。
複数のRFIDリーダが同じ監視タグを検知している場合は、受信電波強度の高い方を所在エリアとして考えることができます。
- 衝撃に弱い精密機器の保管監視
- 物の移動時間の計測
- 物の盗難監視
- 人や動物の行動監視
- 介護の動態監視
監視タグによる所在確認、所在検知
監視タグは、環境監視や移動監視ばかりでなく、長い通信距離から製品がどのRFIDリーダの検知エリアにあるかを知ることができます。
また、各部屋にRFIDリーダが設置されていれば、どの部屋にあるかを知ることができます。
監視タグは、固定式のRFIDリーダの他に、CFカードリーダを用意していますので、PDAやハンディターミナルに装着し、部屋毎に探査することも可能です。
もし、製品のエリアを知ることができた場合でも、類似製品が平置きまたは棚入れされている場合は、製品捜しに時間を要します。
そこで、監視タグは、LEDとビーパーにより自らの場所を知らせることができます。
例えば、製品番号をハンディターミナルに入力し、それに対応するRFIDに対してLEDをフラシュさせ、ビーパーを発音させることにより、容易に所在を知ることができます。
- 輸液ポンプ等の医療機器の所在監視
- 測定器、検査機器、工具等の所在監視
- 人の所在監視
- 登下校の監視
- 徘徊者の監視
コールボタンによる緊急連絡
監視タグは、コールボタン機能を持っています。リアルタイム環境監視とは別に、状況の変化を知るための巡回監視をした場合、問題を緊急連絡するときに有効です。
コールボタンを押すことにより、スイッチ信号がRFIDリーダに送信され、監視室に連絡することができます。
また、コールボタンを押したときに、温度、湿度のデータを強制送信します。