ものづくり補助金 1万2000社支援。補助金の有効活用、設備投資の追い...

ものづくり補助金 1万2000社支援。補助金の有効活用、設備投資の追い風に

IoT税制で高度生産ライン構築

労働力不足やデジタル化、生産性向上に向けて、企業の設備投資負担が大きくなるなか、関連補助金の有効利用が広がっている。ものづくり補助金では約1万2000社への支援が決まり、設備投資の活発化へ追い風が吹いている。

総額で1000億円の予算を確保した「ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金)」(公募期間終了済み)は、6月に1次、8月に2次の2回公募を行った。

1次公募では1万7275件の申請に対し9518件を採択。2次公募では6355件の申請に対して2471件を採択し、合計で1万1989件を採択した。前年度は応募1万5547件に対して採択6157件で、前年の約2倍となる企業が補助金を利用して設備投資を行うこととなる。

 

また生産性向上特別措置法のなかで創設された、企業のIoT設備投資に対して減税を行う「コネクテッドインダストリー税制(IoT税制)」も認定企業9社が公表された。

生産ラインに関連したものでは、キヤノンは製造工程の材料残数情報、生産中の品種情報を生産計画情報と連動させて生産品種切り替え時間の削減に取り組み、日本食研ホールディングスは、生産ライン上の各作業記録をネットワークにつなげ、各製造データ(人・設備・実績)を連携するシステムを構築。

ヨロズ大分は、プレス機への材料投入の自動化装置と見える化システム、ユニクロは、受注データ、予測データなどと在庫データを連携、分析し、商流と最適在庫を実現するシステム導入について認定を受けた。

参考:中小企業庁「ものづくり(サービス含む)中小企業支援」


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。趣味は釣りとダーツ。