【2018年6月第1週工場新設・増設】ダイトロン、三菱電機、インフィニオンなど
【日本国内】
▶︎ダイトロン
愛知県一宮市の中部工場の敷地内に、D&Pカンパニー、装置事業部門の工場(中部第二工場)を新設する。
中部工場は同社の基幹工場の位置付け。今回の工場新設により電子機器・部品関連の工場と製造装置関連の工場が併設となることから、生産部門の統合強化、技術融合や製造プロセス管理の統一化を実現し、新技術・新製品創出、生産効率の向上など、新たなシナジー効果の最大化を目指す。
建築面積は約2400平方メートル(鉄骨2階建)、延床面積は約4300平方メートル、投資総額は工場建設8億円(建物および設備機器)。主な事業内容はフラットパネルディスプレイ、LSI、電子材料、光デバイス、エネルギーデバイスなどの製造装置の生産。
着工は18年6月、完成は18年12月の予定。
▶︎東芝メモリ
3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH」の生産能力の増強を目的に、岩手県北上市に新製造棟を建設する。
新製造棟は地震の揺れを吸収する免震構造を採用するとともに、最新の省エネ製造設備の導入など環境面にも配慮した工場とする計画。また、人工知能(AI)を活用した生産システムの導入などにより生産性を向上する。
着工は18年7月、竣工は19年の予定。
▶︎三菱電機
モータージェネレーターやHEV・EV用インバーターを増産するため、姫路製作所広畑工場(兵庫県姫路市)に建設していた新棟(第8工場)が竣工。順次稼働を開始し、自動車機器事業のさらなる拡大を目指す。
延床面積は約2万4000平方メートル(4階建)、投資金額は約70億円。
▶︎村田製作所
伊勢村田製作所(三重県津市)は、スマートフォンなどに使用される電子部品等の需要増加に対応するため、敷地内に新生産棟を建設する。
建築面積は775平方メートル(鉄骨造地上6階)、延床面積は1万3887平方メートル、総投資額は約40億円(建物のみ)。竣工は19年4月の予定。
【海外】
▶︎インフィニオンテクノロジーズ
パワー半導体のための新たな生産施設を、オーストリアのフィラッハにある既存工場に隣接して建設する。
新工場では、300ミリメートル薄型ウエハを完全自動化で生産。長期的な利益ある成長基盤を構築すべく、総額約16億ユーロの投資を6年間にわたって行う。
総建設面積は約6万平方メートル、従業員は約400人(高度資格者)。
着工は19年上半期、生産開始は21年初頭の見込み。
▶︎住友ゴム工業
スロベニアに医療用精密ゴム部品工場を新設する。
同社は15年1月に欧州の大手製薬メーカー向けを中心に、医療用精密ゴム部品を製造・販売するスイスのロンストロフ社を買収し事業を拡大。スロベニア工場の新設により、欧州における医療用精密ゴム部品の生産能力は16年比で約3倍となり、同事業のさらなる拡大につなげていく。
敷地面積は約3万平方メートル、総投資額は3400万ユーロ(約44億円)、生産能力は月産420トン (19年末)。生産開始は19年4月の予定。
▶︎ダイキン工業
子会社であるダイキンエアコンディショニングベトナム社は、空調機の新工場を竣工、本格稼働を開始した。
新工場は、空調機の組み立てから技術者の訓練や育成の機能も備えた、ベトナム初の本格的な空調機の生産工場。当面は住宅用エアコンを製造し、20年までに100万台を生産できる体制を整備するとともに、今後の市場の成長にあわせて生産品目を拡大していく。
敷地面積は21万平方メートル、建屋面積は2万8000平方メートル、投資額は約80億円。