【2018年4月第1週工場新設・増設】日産自動車、住友商事、福島県大熊...

【2018年4月第1週工場新設・増設】日産自動車、住友商事、福島県大熊町など

【日本国内】
▶︎NTN
自動車の電動化や産業機械の需要回復を背景に、急速に需要の高まりをみせる低摩擦や長寿命をはじめとする高付加価値のラジアル軸受の生産を行う新拠点「和歌山製作所(仮)」を和歌山県橋本市に新設する。

新工場の設立により、分散していたラジアル軸受の生産を再編成するとともに、高付加価値商品の生産を集約。また、一連の工程をIoT・AIシステムで最適化・自動化する新たな設備を導入し、スマートファクトリ化を推進。市場ニーズに適合した新商品への対応や試作納期の半減、さらには生産リードタイムを従来比で3分の1に短縮する。

敷地面積は約10万9100平方メートル、延床面積は約6万100平方メートル、従業員数は約350人(19年度予定)。

18年7月から順次着工、19年6月量産開始予定。

▶︎日産自動車、住友商事
両社の合弁会社であるフォーアールエナジー(横浜市西区)は、電気自動車(EV)の使用済みリチウムイオンバッテリー=写真=の再利用および再製品化に特化した日本初の工場を福島県双葉郡浪江町に開所した。

工場情報_日産_EVの使用済みリチウムイオンバッテリー

同社は使用済み車載用リチウムイオンバッテリーの有効活用に着目し、10年の設立以来、再利用や再製品化のノウハウを蓄積。使用済みバッテリーの性能を短時間で測定できる技術開発に成功している製造される製品は世界初EV向け交換用再生電池をはじめとし、大型蓄電システムや電動フォークリフト等に使用される予定。また、同工場は東日本大震災後に浪江町が整備している企業立地の第一号であり、地域経済再生や町の発展にも寄与していく。

▶︎日本ガイシ
岐阜県多治見市に約200億円を投じて建設する新工場を含む国内3カ所の生産拠点でさらに200億円を投資し、半導体製造装置用セラミックスの生産能力を大幅に増強する。

同社は現在、知多事業所(愛知県半田市)と小牧事業所(同小牧市)で半導体製造装置用セラミックスを生産しているほか、多治見市に製造子会社NGKセラミックデバイスの新工場を建設している。今回の投資では、この3拠点の生産設備を段階的に増設し、20年度までに同社全体での年間生産能力を従来計画の約1.5倍に増強する。

生産開始は知多事業所が18年10月、小牧事業所が19年4月、多治見工場が19年10月、フル生産開始は20年4月の予定。

▶︎福島県大熊町
営農活動再開の先駆けとして、町復興を広く伝えるとともに、町民が帰還した際の雇用の場となることを目指し、イチゴの温室栽培施設を新設する。

同町は東日本大震災に伴う東京電力福島第一原発事故により全町域に避難指示が出され、震災当時の町民は今も、県内外で避難生活を送っている。

約2ヘクタールの土地に高さ6メートルほどのビニールハウスを連ねて建て、土を使わず棚の上で培養液を使ってイチゴを育てる高設養液栽培を町内で初めて行う。室内環境はコンピューターで自動制御し、栽培したイチゴは全て施設内の選果場で放射性物質を測定し、ケーキの材料など加工用や生食用として出荷する。稼働開始は19年4月の予定。

▶︎プライムアースEVエナジー
地球環境の維持向上に貢献する環境対策車の市場をけん引しているハイブリッド車(HV)の需要増加に引き続き対応するため、大森本社・工場が立地する静岡県湖西市に新工場用地を新たに取得した。

開発面積は約50ha、有効面積は約29ha。


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。趣味は釣りとダーツ。