「見える化」はデジタル変革の基本のキ「おもてなし」も見える化へ
■「おもてなし」って何?良いおもてなしの基準とは?
「お・も・て・な・し」。ここ数年で一気にメジャーになった言葉であり文化だ。長い年月をかけて育んできた、相手を思いやる気持ちとその行動が、世界でも類をみない独自の日本を作り上げた。一部には行き過ぎたものや、独自過ぎて世界では理解できないようなものもあったりするが、それも含めて今の日本の魅力になっている。
近年は観光業やサービス業を中心に、「おもてなし」をビジネスにつなげようという動きが活発だが、そもそも「おもてなし」とは具体的には何を指すのだろうか?
■経産省、おもてなし規格認証2016をスタート
経済産業省は8月25日から「おもてなし規格認証2016」という認証制度の取り組みを開始した。サービス産業向けに、おもてなし基準を明確化した規格認証制度である。
その規格項目としては、インターネット活用による情報発信と問い合わせ対応、初めてのお客様に対する紹介や説明ツールの整備状況、ICチップ内蔵クレジットカード対応の決済端末の有無、来日外国人にもわかりやすいピクトグラムの活用、バリアフリー設備、ITによる会計処理や顧客管理、外国語対応など、全30項目。合格すれば、国が認めた「おもてなし規格認証マーク」を掲げることができる。
■「見える化」は新サービス創出の基本
「おもてなし」は他者に対するやさしさの心であり、明確にこれをすればおもてなしであると形が決まっているものではない。しかし、適切で気持ちの良いサービスを提供するために最低限必要なものの基準と考えれば、これは非常に良い取り組みである。
見えないもの(これまで見えないと思っていたもの)を見える化し、新たなサービス、ビジネスにつなげていく。これも第4次産業革命の一つの取り組みである。