日本機械工業連合会 生産設備保有期間実態調査、着実に進む新規設備導入

日本機械工業連合会 生産設備保有期間実態調査、着実に進む新規設備導入

日本製造業が直面している人手不足や競争力強化など日本の製造業を悩ます課題。生産性を上げ、同時に技術力を高めて世界をリードすることがその解決につながり、そのためには「最新の生産設備の導入」を促進していくことが重要だ。

日本の製造業企業が使っている生産設備の状況と、設備投資についてまとめた。

導入5年未満の新設備20%超

レーザー加工機などに伸び

日本機械工業連合会がまとめた「生産設備保有期間実態調査」によると、日本の製造業388社が保有する22万8636台の生産設備のうち、10年以上経過している設備が62.4%と圧倒的だが、5年未満の新しい生産設備も20.2%を占め、一定の設備更新が進んでいることが分かった。

ここ5年間で導入が伸びている設備は、レーザー加工機、積層造形装置(3Dプリンタ)、自動組立装置、産業用ロボットなど。ソフトウェアも生産管理システム、受発注管理システム、設計製図システム、人事・会計等システムも拡大している。

一方で、金属工作機械は5年から15年の機械が多く、プレス機など第2次金属加工機械等は20年以上の年季の入った機械が現役で使われている。

 

設備投資は実際に効果を上げているのか?

実際に3年以内に設備投資を行った企業(302社)に聞くと、投資効果を感じた設備は、「生産機械」が48.1%と最も多く、「ロボット(17.0%)」、「ソフトウェア(13.1%)」、「ロボット以外の周辺装置(12.6%)」と続いく。

具体的な効果の中身は、「生産量の増加」を感じた企業が212社に及び、その改善率も10~30%アップした企業が109社、30%以上という会社も49社あった。「単位あたりの生産時間の短縮」に効果を感じた企業も177社と多く、10~30%アップした企業が88社、30%以上が40社に上った。このほか「省人化」が135社、「生産コスト縮減」が138社となり、多くの企業が設備導入の効果を感じていることがわかった。

直近の設備投資計画について、直近3年以内に「具体的な計画がある」と回答した企業は61.8%と半数を超え、「検討中」の27.8%を含めると9割近くの企業が設備投資を考えていることが分かった。これらの企業が機械を選定する際に重視する項目は、「価格(83.5%)」が最も高く、「精度(63.2%)」、「アフターサービス(44.3%)」、「信頼性(37.1%)」、「効率性(36.8%)」となっている。

IoT導入 9割「興味あり」

設備投資のなかでも、判断が難しいのがIoTシステム。IoT導入状況について、データ収集・蓄積・見える化・分析・制御のIoTサイクルのどれかをすでに導入し、取り組んでいる企業は34.4%。導入に向けて検討している企業が30.9%、導入したいがどのようにしたらいいか分からない企業が24.6%・全体の9割がIoT導入に関心を示している。

一方、それに向けた課題については、回答企業のうち半数以上が「運用や分析のための人材(エンジニア)が不足(59.3%)」、「導入コスト(費用対効果が見込まれない)(59.1%)」、「自社における導入メリットが不明瞭(55.6%)」を課題として挙げた。

同会は課題解決に対し、「システムエンジニアが不要で、安価なシステムの訴求が、IoT導入の促進に向けての一つの解決法と考えられる」としている。

参考:日本機械工業連合会


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。2016年5月〜「ものづくりニュース by aperza」編集長兼任。 趣味は釣りとダーツ