平成29年度補正予算 ものづくりに1000億円 中小製造業を支援 設備...

平成29年度補正予算 ものづくりに1000億円 中小製造業を支援 設備投資・生産性向上

平成29年度補正予算の成立にともない、総額1000億円のものづくり・商業・サービス経営力向上支援事業(通称ものづくり補助金)をはじめとする支援事業が明らかになった。

ものづくり補助金など設備投資関連

もっとも熱望されていたものづくり補助金は、予算額1000億円を確保。中小企業を対象とし、対象領域は3つ。もっとも申請がしやすく、対象範囲が広く設定されているのが「小規模型」で、小規模な額でサービスや試作品開発、生産プロセス改善が対象となる。補助率は小規模事業者が3分の2(その他2分の1)で、上限は500万円。このほか「一般型」は小規模型と同内容だが、補助率2分の1、上限額も1000万円となっている。

「企業間データ活用型」は、複数の事業者間でデータ・情報を共有して付加価値創造や生産性向上を図るプロジェクトが対象。補助率は3分の2で、1者あたり1000万円を上限とする。ロボットやIoTの導入、システム構築などを想定しており、ロボットSIなどの専門家を活用する場合は補助金の上限額が30万円アップする利点もある。管轄は中小企業庁 技術・経営革新課(TEL03-3501-1816)、事務局は全国中小企業団体中央会が務める。

省エネに対する設備投資向けにも「省エネルギー設備の導入・運用改善による中小企業等の生産性革命促進事業」として78億円を確保。省エネ設備、エネルギー見える化設備の導入、専門家によるエネルギー効率的利用の促進を対象とし、3分の1を補助する。

また、中小企業等経営強化法に基づく経営力向上計画の認定を受けた企業に限ったものとして「生産性向上に向けた経営力強化・設備投資支援」がある。設備投資資金の借り入れについて、日本政策金融公庫の貸出利率を0.9%引き下げる。予算額は50億円。

AIの利用促進関連

AIの利用促進を支援するものとして2つの事業の実施を予定。

AIベンチャーと大手・中堅企業との共同連携を促進する事業として「AIシステム共同開発支援事業費」として24億円を計上。工場における異常検知や化学製品のプロセス制御、製造ラインの効率化、物流のピッキングなどの支援分野を想定し、コンセプト検証、実証導入、本格導入までの共同事業を支援する。

AIビジネスの拡大には専用AIチップ開発が重要となり、そのためのプロジェクトとして「AIチップ開発加速のための検証環境整備事業」で17億円を計上している。専用AIチップの開発に必要な設計ツールなどの調達コストや、試作にかかる費用の高さというハードルに対し、検証環境の整備を支援する。

中小企業への支援ほか

「地域における中小企業の生産性向上のための共同基盤事業」は、地域の公的支援機関の先端設備導入を支援し、地域の中小企業の生産性向上を目指す。IoT機器や3Dプリンタ、3Dスキャナ、高性能コンピュータなどを公的支援機関に導入し、講習会や活用指導などを想定している。予算額は10億円。

「事業承継・世代交代集中支援事業」は、中小企業の事業継承の支援に対し50億円を計上。事業継承(代表者交代)、事業再編・事業統合、経営革新・事業転換をサポートする。

「産業データ共有促進事業費」は、Connected Industries重要分野における協調領域の データ共有を行う取組に対し、そのデータベースの構築および利活用の基盤作りを支援する。

 

出典:経済産業省 平成29年度経済産業省関連補正予算の概要


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。2016年5月〜「ものづくりニュース by aperza」編集長兼任。 趣味は釣りとダーツ