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万能な《技術者育成方法》はあるか

万能な《技術者育成方法》はあるか

万能な技術者育成方法はあるのでしょうか。

多くのものづくり企業において技術者の育成というのは共通の悩みであり、力を入れているのは紛れもない事実です。どの企業においても望むべき技術者のあるべき姿というのは、表現の違いはあれども「問題や課題を“自主的に”見つけ、それを解決できる“実行力”を有する」というスキルを持つというところに落ち着くことが多い印象です。

なぜならば、現場に近い人間が自主的に動き、それを解決する実行力を持っていれば企業の上層部は仕事を現場に任せることで時間を捻出し、自らは管理業務、企業の戦略・経営といった、より高い視点での仕事が可能となるからです。

そして、最初の質問に立ち返ります。

万能な技術者育成方法はあるのでしょうか。

答えは、あります。

万能な技術者育成方法とは

その方法とは、「個々人の個性に応じてカスタマイズされたアプローチにて信頼構築できた上で“あるべき姿”に誘導する」ことです。

裏を返すと一人一人異なるアプローチが必要だということになり、万能な方法は無いという答えともいえます。これは紛れもない事実です。個々人の技術者のタイプによってアプローチの方法を変えないと、相手の懐に入り込むことができないのです。

育成の根本にあるのは「育成する側と育成される側の信頼関係」です。

この第一歩の信頼関係を構築できなければ、相手に何を言っても心に響かせることができません。だからこそ、「育成」の前に相手の懐に入り込んで「信頼」を構築するという「カスタマイズ」されたアプローチが必要なのです。

ある程度信頼を構築できてくれば、ある程度「万能」といえる手法は存在します。育成対象である若手技術者が技術者指導者層の言うことに耳を傾けてくれるからです。

「個々人の個性に応じてカスタマイズされたアプローチにて信頼構築できた上で“あるべき姿”に誘導する」

これこそが 万能な技術者育成方法に最も近い考えだと思います。


技術者育成研究所所長・FRPコンサルタント。入社2~3年目までの製造業に従事する若手技術者に特化した法人向け人材育成プログラムを提供し、自ら課題を見つけそれを解決できる技術者育成サポートを行う。◎東京工業大学工学部高分子工学科卒業後、ドイツにある研究機関 Fraunhofer Institute での1年間のインターンシップを経て同大学大学院修士課程修了。世界的な展示会での発明賞受賞、海外科学誌に論文を掲載させるなど研究開発最前線で業務に邁進する一方、後身の指導を通じて活字を基本とした独自の技術者人材育成法を確立。その後、技術者人材育成に悩みを抱えていた事業部から、多くの自発的課題発見/解決型の技術者を輩出した。◎11年にわたる企業の技術者勤務の後、自らの専門性を生かし複数企業と直接顧問契約を結ぶFRPコンサルタントとして独立。サポートを行う中で多くの企業が技術者人材育成に苦労している実情に直面。過去の技術者育成経験から、「一般的な人材育成」と異なる技術者に特化した「技術者人材育成」が必要と考え、「技術者人材育成研究所」を創業。FRPコンサルタントとしてFRPに関連する高い専門性の技術指導やサポートを行う一方、その受け皿となる現場の技術者の人材育成にも精力的に取り組んでいる。◎主な著書に『技術報告書 書き方の鉄則』、『CFRP~製品応用・実用化に向けた技術と実際~』(共著)など。◎Professional member of Society of Plastics Engineers( SPE; 米国プラスチック技術者協会)◎– 高分子学会(The Society of Polymer Science) 正会員◎– 繊維学会(The Society of Fiber Science/Technology)正会員◎– NPO インディペンデント・コントラクター協会(IC協会)正会員◎– 国立大学法人 福井大学 非常勤講師 http://engineer-development.jp/