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ヤマハ発動機、実装機・ロボット新生産拠点が完成 生産能力1.5倍へ

ヤマハ発動機、実装機・ロボット新生産拠点が完成 生産能力1.5倍へ

ヤマハ発動機IM事業部は、実装機とロボットの新IM事業所を浜松市内にオープンしました。

従来の約2倍の生産スペースがあり、生産能力は既存の1.5倍に拡大。さらに、製造と販売、技術がワンフロアに同席し、コミュニケーション強化によるイノベーションを期待するなど、かなり“攻めた”新拠点となっています。

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地上4階建・5万2317㎡ 生産効率がアップした新事業所

新IM事業所は、これまで都田、早出、倉松の近隣3カ所に分散していた製造拠点を1事業所に集約。6万㎡の敷地に地上4階建(3階プラス一部中2階)、延床面積5万2317㎡の建屋があり、1階がショールームとトレーニングセンタ、マウンターの組み立て、カスタム用の材料加工場などが入り、2階はオフィスフロアとマウンター部品のストックなど、3階がロボット組み立て工場となっています。

工場部分では、生産スペースが拡大し、それによって生産能力も向上。従来の9080㎡から1万3781㎡へと拡大し、マウンターの年間生産キャパシティは1700〜2500台から3200〜4800台へと86%もアップ。また、工場内物流と作業の流れを重視した配置とし、特に組立スペースを広く取り、効率的な配置として生産効率も改善。受注や作業進捗の状況によってマウンターと産業用ロボットの人員配置で融通を効かせるなど、生産の柔軟性も改善しています。

さらに、1階部分の一部を荷物の積み込み・積み下ろし用の車道が横切り、ほぼ屋内に近い状態で製品の積み込みが可能。特に海外向け製品を、生産した後すぐに出荷できるようになっているそうです。

 

そして新事業所の特徴のひとつが、製販技の一体化。

事業所2階の一部がオフィススペースとなっていて、製造、販売(営業)、技術部門の約700人が、仕切りのないオープンフロアに同席しています。またフロア中央のコミュニケーションスペースをはじめ、各所にオープンなミーティングスペースがあり、部門や役職等を超えたコミュニケーションの活発化を通じてイノベーションにつなげたいとのこと。ここはかなりの肝いりのようです。

また見学やトレーニングに来る顧客の増加を見越し、デモルームや立会いエリアを拡充。工場見学についても、見学路を整備し、組立スペースが一望できる展望ルームがあります。

28日に落成式 ひと回り大きなビジネス基盤を確立

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28日には、代理店や取引先等を招き、約200人が参加して落成式が行われました。

式典であいさつした柳社長は、リーマンショック後にIM事業部について戦略を見直して「技術の高度化と先鋭化」「世界に向けた販売体制の強化」「開発製造の一体化」を進めたことに触れ、今回の新事業所発足により「ひと回り大きなビジネス基盤ができたと思う。ここ数ヶ月、世界から受注が増え、高度で付加価値の高い製品を届ける努力を続けていきたい」と話しました。

16年事業部売上高469億円 18年に600億円へ

IM事業部は、1974年にオートバイの組み立てライン用ロボットの開発からスタートし、約40年の歴史を持っています。IMはIntelligent Machinaryの略で、電子基板の表面実装機と産業用ロボットを主とし、産業用ロボットは単軸から垂直多関節までフルラインナップを展開。さらに、近年のIoTやスマートファクトリーの流れを受け、複数のロボットやリニアコンベア、画像処理システムを統合制御できる新システム「Advanced Robotics Automation Platform」を開発するなど、新たな流れにも対応しています。

事業部の売上高も拡大基調で、海外売上比率が66%に達し、グローバル展開も順調。16年の事業部売上高は469億円で、17年に500億円、18年600億円を目標としています。

今回の新拠点は、今後の事業拡大を見据えたもので、投資額は約92億円だそうです。

出典:ヤマハ発動機、事業規模を拡大し高収益型ビジネスモデルを確立する 新浜松IM事業所の開所について


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。2016年5月〜「ものづくりニュース by aperza」編集長兼任。 趣味は釣りとダーツ