デジタル時代だからこそ三現主義を貫き通せ

デジタル時代だからこそ三現主義を貫き通せ

センサやネットワーク、IoT、ビッグデータ、AIといったデジタル技術の進化と普及によって現場の多くが数値化して可視化され、現場に行かずともその状況が分かるようになっている。

そんな便利な時代、現場に行き、現物を見て、現実を知る、いわゆる「三現主義」は過去の遺産、時代遅れになってしまうのだろうか。いや、それはあり得ない。デジタル時代だからこそ現場重視の三現主義の重要性は増すばかりだ。

 

そもそもIoTやビッグデータ、AIを行う目的は何だろうか? データ収集と分析、現場の可視化では決してない。その目的は「現場の改善と変革」だ。

集めたデータを分析し、問題点を浮かび上がらせるのがIoTの役割で、最も重要なのは「改善の実行」。データを分析して問題点をあぶり出すのがデータアナリストの専門領域であれば、改善は現場の人々の専門領域。現場のどこにどんな装置があり、どこを調整すれば最終的にどうなるという改善作業は、現場を知るものしかできないことだ。

データを集め、分析し、可視化できたからこそ、これからは現場が主役になる。

 

とかくDX(デジタルトランスフォーメーション)やデジタル化というと、集めて分析したデータを見て数値で物事を考えがち。しかしその数値は、現場の全てのデータから導き出されたものでなく、断片的な情報から出来上がっているものであることは理解しておかなければならない。

「迷ったら現場に行け。そこに答えがある」という人がいるが、それは間違いだ。もともと課題も答えも現場にしかない。現場に行き、現物を見て、現場を理解しろ。汗をかかなくなったら終わりだ。


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。2016年5月〜「ものづくりニュース by aperza」編集長兼任。 趣味は釣りとダーツ