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《雑用》に苦しむ若手技術者を救済するために

《雑用》に苦しむ若手技術者を救済するために

技術者と雑用

日々の業務の中には技術者の好む『専門的』な仕事はあまりなく、どちらかというと誰でもできるような『雑用』が多いのが現状です。

 

まだやったことのない仕事であれば『雑用』であっても、

「自分の知らない仕事を覚えることができている」

という成長を実感できるため、モチベーションはそれほど下がることは無いと思います。

 

ところが『雑用』が完全な定常業務となってしまった場合、

「なぜ、技術者である自分がこんな仕事をやらなくてはいけないのだろう」

という気持ちが芽生えてしまいます。

 

これをこのまま放っておくとモチベーションが低下するだけでなく、その雑用をこなすスピードが大きく低下してしまいます。

 

とはいえ限られた人的資源で仕事を進めるにあたり、

「お前は技術者だから『専門的』な仕事だけやればいい」

というわけにはいきません。

 

このような状況を打破するために重要なコンセプトは、

「客観的に自動化」

です。

客観的に自動化とは

「客観的に」というのは、若手技術者の上司に位置する方々が若手技術者の抱えている雑用的な業務を客観的視点から「項目」として把握するということです。

具体的には若手技術者のヒアリングを行いながら、目の前で仕事の項目を書きだしていき、抜けもれが無いか確認します。

この場合、項目だけではなく具体的な業務も補足として書いておくといいでしょう。

 

そして「自動化」というのは、項目として把握した業務をどうすれば自動化できるのか、ということを考えることです。

非常に簡単なものでいえば、毎回行うデータ入力をExcelなどのマクロを使うことで入力時間を短縮するというものから、実際にシステムを構築して業務全体フローを自動化するというものまで色々あります。

 

つまり、実際に業務を行う若手技術者の負担を低減し、

『雑用』をやっている

という時間を極力削減し、同時に若手技術者のモチベーションが最も上がる、

「あなたの専門性を生かしながら、今後どのような仕事を拡大していけばいいか」

という技術者の成長につながる将来的な話をすること、考えること、そして実験をするといったことに時間を使ってください。

 

このような取り組みによって定常業務の効率化と若手技術者のモチベーション向上を実現することができます。

是非実践してみてください。


技術者育成研究所所長・FRPコンサルタント。入社2~3年目までの製造業に従事する若手技術者に特化した法人向け人材育成プログラムを提供し、自ら課題を見つけそれを解決できる技術者育成サポートを行う。◎東京工業大学工学部高分子工学科卒業後、ドイツにある研究機関 Fraunhofer Institute での1年間のインターンシップを経て同大学大学院修士課程修了。世界的な展示会での発明賞受賞、海外科学誌に論文を掲載させるなど研究開発最前線で業務に邁進する一方、後身の指導を通じて活字を基本とした独自の技術者人材育成法を確立。その後、技術者人材育成に悩みを抱えていた事業部から、多くの自発的課題発見/解決型の技術者を輩出した。◎11年にわたる企業の技術者勤務の後、自らの専門性を生かし複数企業と直接顧問契約を結ぶFRPコンサルタントとして独立。サポートを行う中で多くの企業が技術者人材育成に苦労している実情に直面。過去の技術者育成経験から、「一般的な人材育成」と異なる技術者に特化した「技術者人材育成」が必要と考え、「技術者人材育成研究所」を創業。FRPコンサルタントとしてFRPに関連する高い専門性の技術指導やサポートを行う一方、その受け皿となる現場の技術者の人材育成にも精力的に取り組んでいる。◎主な著書に『技術報告書 書き方の鉄則』、『CFRP~製品応用・実用化に向けた技術と実際~』(共著)など。◎Professional member of Society of Plastics Engineers( SPE; 米国プラスチック技術者協会)◎– 高分子学会(The Society of Polymer Science) 正会員◎– 繊維学会(The Society of Fiber Science/Technology)正会員◎– NPO インディペンデント・コントラクター協会(IC協会)正会員◎– 国立大学法人 福井大学 非常勤講師 http://engineer-development.jp/