SCMラベルとSCM検品

SCMラベルとSCM検品

SCMラベルとは

SCMラベルのSCMとは、Shipping Carton Marking 、またはShipping Container Markingの略で、Supply Chain Managementとは異なる。

荷物番号をバーコード化して、出荷梱包、またはオリコンに貼付するラベルであり、出荷梱包表示ともいう。

そして、SCM検品とは、取引先から小売業者にEDIであらかじめ伝送された納品明細データ、つまり事前出荷通知ASN(Advanced Shipping Notice)とSCMラベルを照合させ、バーコードによる受入検品と店舗別仕分けをすることである。

 

SCMラベルに使用するバーコードは、GS1-128(UCC/EAN-128)による連続梱包番号である。

SCMラベルは、標準PDラベルのC-1タイプと同じ寸法となっている。

標準化の背景

スーパーやチェーンストア、量販店と取引先の間では、EOSによるオンライン発注が普及している。しかし、物流センターでは、取引先からの納品を確認するために目視による検品を行い、そして、店舗仕分けが行われていた。

この検品と仕分けを自動化するために、(財)流通システム開発センターが日本チェーンストア協会に新物流情報システムの研究を委託し、納品(出荷)データ伝送フォーマット、伝送手順、出荷用バーコードラベル(SCM)の標準化がまとめられ、1994年7月に標準化された。

これにより、バーコードとEDIを連携させた納品作業、および受入作業の簡素化、効率化を実現することができた。

SCM検品システムの流れ

1. 小売業者が、発注データをオンラインで取引先に伝送する。

2. 取引先は、受注データに基づいてピッキングリストを作成する。

3. ピッキングリストに従って商品の品揃えをする。

4. 仕分用バーコードITF(10桁)と出荷連続梱包番号バーコードGS1-128(20桁)を表示したSCMラベルをプリンタで発行する。

5. 納品明細データを作成する。アパレル、靴、玩具のようにオリコン等にいろいろな商品が混載されている場合は、商品ごとのバーコード(JAN)を読み取って、納品明細データを作成する。食品、雑貨のようにダンボールに標準物流バーコードITFが表示されている場合は、ITFによって納品明細データを作成する。

6. 取引先は、小売業者に納品明細データを納品の前にオンラインで伝送する。

7. 小売業者では、納品明細データを基に、バーコードスキャニング用情報を作成する。

8. 単品ダンボールのITF、または混載されたオリコンに貼られたSCMラベルのGS1-128を読み取り、バーコード読取情報と照合して、入荷検品を行う。

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提供:アイニックス株式会社


アペルザニュース編集部です。日本の製造業、ものづくり産業の活性化を目指し、日々がんばっています。