DPAKと比較したATPAKの利点

DPAKと比較したATPAKの利点

半導体の技術は発展を続け、既存のアプリケーションの充実化と新たなアプリケーションの開発促進をもたらしています。最近のイノベーションは、特に自動車およびパワー関連のアプリケーションにおいて、パッケージ技術を根本的に向上させてきました。
 
現在、MOSFETパッケージの事実上の標準は、大型の取り付けタブにより最適な伝導性と物理的強度を実現している3ピンの表面実装デバイスであるDPAKです。この小型で、使いやすいテープ・アンド・リールで提供されるパッケージは、特に自動生産環境において高い評価を得ています。
 
その高い評価にも関わらず、DPAKには欠点があります。今日の極薄設計における多くの部品は、高さ2.3mmのDPAKよりもはるかに薄くなっています。また、DPAKで使用されている極薄のワイヤー・ボンディング(最大70um)は、複数のボンディングを並行した場合でも熱性能および電気性能の制約となっており、それが今日のパワー関連設計で求められるRDSONの削減能力を制限しています。
 
このような制約に対処するために、オン・セミコンダクターのATPAK(AdvancedThinPAcKage)は、今日のパワー設計に向けた次世代のパッケージとして開発されました。ATPAKは、DPAKと同じ面積で高さはわずか1.5mmであり、35%のサイズ縮小を実現すると同時に既存のDPAK設計と後方互換性があります。
 
ATPAKは、DPAKのワイヤー・ボンディングを新しい銅クリップ・ボンディングで置き換えることにより、パッケージの熱抵抗を抑え、パワー関連の設計においてはるかに高い密度を実現しています。このクリップの極小の断面積によりRDSONが最小限に抑えられるため、効率性が向上し、パワー損失と熱の発生が減少し、通電容量を100Aへ増加させます。これは、ATPAKの7倍の大きさのD2PAKによってのみ達成されているレベルです。
 
オン・セミコンダクターは、DPAKと新しいATPAKパッケージの熱性能を比較するためにベンチマークテストを実施しました。テスト結果は、ATPAKで使用されている新しいクリップ・ボンディングの熱性能が高いことを示しています。また、ATPAKはDPAKと比較して35%小さいにも関わらず、熱分散能力に優れ、それにより接合部温度が6.2℃低いため、信頼性が向上しています。
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オン・セミコンダクターの自動車用ATPAKMOSFETソリューションは、さまざまな自動車用アプリケーションむけに包括的な製品を提供しています。要求の厳しいアプリケーションで高い効率性を実現するために、最大120A(IDMax)の電流を処理することができ、5ミリΩを下回るRDSONを備えた新しいNおよびPチャネルデバイスも将来に向けて計画されています。
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オン・セミコンダクターの ATPAKパッケージは、DPAKと互換性があり、しかも、35%小型です。
 
出典:『DPAKと比較したATPAKの利点』オン・セミコンダクター


アペルザニュース編集部です。日本の製造業、ものづくり産業の活性化を目指し、日々がんばっています。